リタ研ブログ 大庭夏男の早期退職法

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アーリーリタイア達成に、最後の短期決戦“腰掛け勤務”

      2017/05/08

会社を定年前に辞める「アーリーリタイア」には年金受取が可能な65歳まで勤め上げる方々より早く、たくさんのお金を蓄える必要があります。その多額のお金を稼ぐにはどうするか?選択肢はさまざまありますが、もしその気になれるのなら、稼げる会社で短期間、がむしゃらに働いて稼ぐ方法があります。

そのためには、おそらく“稼げる会社”に転職する必要があります。最初から短期間しか勤めるつもりのない「腰掛け勤務」です。でもそれは収入を増やして短期間でたくさん稼ぎ出すための秘策。その目のつけどころを整理してみたいと思いました。

1.まず「高収入」「残業時間は厭わない」ただし自分の不得意ではない分野で・・・

この条件で転職先を見つけ出すことです。今までのキャリアが活かせ、かつ自分が不得意ではないところ。営業が得意なら完全歩合制の売れば売れるだけ儲けられる会社が良いでしょう。人は「あの会社はブラックだ」とか噂しても、最後の短期間のラストスパートだと思えば自分で思う以上に頑張れるものです。

私の場合は対面接客は大の苦手なので、外資系コンサルタント会社へ転職しました。コンサルタントは勤務時間など有って無いようなもの。幸い徹夜こそしませんでしたが、早朝から深夜までまさに激務の期間が数か月続くことは珍しくありませんでした。その代わりコンサルタントという職業は給料が高いです。外資系は少なくとも日本人社員には温情はありませんでしたから、駄目だったらすぐクビになるけど、使えるならかなり高給でとにかく働くことができます。

コンサルタントには広い専門知識は不要で、その代わり、その会社の今やりたい仕事ピンポイントで詳しい知識と経験が欲しいのです。だからその仕事が存在する間は高給!終わったら多分お払い箱。まさにアーリーリタイア前のラストスパート向きです。私の専門は単にクライアントの使う用語や仕事の仕方に詳しかっただけです。なぜならそのクライアントに勤めていたことがあったから。ただそれだけでコンサルタント家業が“短期間”勤められました。しかしいくら高給でも、自分が不得意とする業務で頑張ろうとしてもダメだと思います。

私の大の苦手は客先のクレーム処理。これは短期間であってもできません。まさに私にとっては鬱病になるような仕事。この不得意種目は人によって千差万別。いくら目の前に大きなニンジンがぶら下がっても不得意種目だったら絶対に手を出さないことです。

2.最後のがむしゃら仕事は“単身赴任で”

全精力を稼ぐための仕事に傾けるためには家庭を顧みていることはできません。週末も夜中も仕事のことで頭をいっぱいにし、息抜きはクライアントとの飲み会ぐらい。いずれにしても週末も家に居なければ深夜に帰って来られる保証もありません。なのでそんな短期間の集中仕事の場合なら、単身赴任がお薦めです。

単身赴任中は、極端に言うなら会社から自室に帰る必要性さえありません。部屋に帰っても独り。会社で丑三つ時まで激務をこなし「今日はもうダメだ・・・」と会議室のソファーで泥のように眠ってしまっても、大差ありません。会議室で早朝に目覚めたら近くの銭湯に行って朝風呂し、コンビニで弁当買ってオフィスで食べたらもう仕事モードが完成します。

3.お金を貯めることに全力で集中する

激務でたくさん稼ぐことに加えて、使うお金も減らせるものは減らすことがラストスパートには大事です。「自分へのご褒美」は最後の仕事が済んでアーリーリタイアを達成してからにすべきです。途中で自分へのご褒美のつもりで南の国に旅行したりすると、もう明日から激務の現場に飛び込みたくなくなってしまうからダメです。4.激務も慣れれば苦にならなくはなる。ただし長くて5年、せいぜい2,3年まで皆から激務のブラック職場だと言われても、自分に限ってはやっていける場合があります。

(1)仕事が苦にならない場合
他の人がやりたくない「鼻つまみ」仕事でも、自分には出来そうだ、と思う仕事はたとえ激務でも憂鬱な気分にならずにやって行けます。これを自分の中に発見することはいいことです。好きな仕事ではなくて「苦にならずにやって行ける仕事」。

(2)慣れると苦が減る
慣れると能率が上がるだけでなく、不思議と辛さも減ってしまいます。ただこれは一種の麻痺のようなもので、その仕事から離れると、また辛くなってしまいます。

(3)短期間なら我慢できる
人間は短期間なら相当辛いことも我慢できると言われています。ただ私の経験では、その我慢が連続して続いている間は我慢も続けられるようす。だから頭では辛さが感じられなくなっても体にストレスが掛かりっ放しなので長続きはできません。せいぜい2年間が限度だと思います。「まあまあキツイ仕事だなぁ」ぐらいなら5年間は持ちこたえることができるでしょう。

5.高給の転職したら1年後にはアーリーリタイアに向けて計画をたてる

激務の仕事に慣れるまで約1年かかります。1年経つと次の1年の仕事にどのような事が起きそうか予測がつくようになるから気分に少し余裕ができます。その段階で会社を辞めてアーリーリタイアする「実行計画」をたてます。

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当ブログでも書いたように、リタイアは悠悠自適暮らしだけがリタイアではありません。週休4日の会社に転職するような「ゆるい就職」、食うために稼がない「ゆるい起業」もリタイアのカテに入るでしょう。実行計画には今の会社をどう辞めるのかも大事な要素。プロジェクトの終わり、組織変更のタイミング、リストラに乗って、どれが選べるか、ベストは何かが大事な辞め方要素です。

6.死にそうなほど激務であっても、思わぬ楽しいことが有り得るのが会社

アーリーリタイア志望者でも、会社生活は捨てたもんではありません。会社生活はいろいろな仕事を通じた仕事以外の要素の宝庫です。いわゆる「美味しい蜜が吸えることもある」。

これは悪事を働けと言っているのではありません。クライアントの接待で飲み会に行くことになっても、それはそれで結構楽しいのです。しかも会社のお金で飲めたらさらに!今の会社では「絶対にできない」というようなことも、会社が変わればできることもザラにあります。そういう意味で転職は視野を広げてくれます。まあこんな楽しさが発見できたら「あと2年の短期決戦!」が5年に伸びるかもしれませんが、それはそれで良いことです。

7.最後の短期決戦が済んだら「OFF」

アーリーリタイア志願者は決して「やっぱり仕事こそ生きる道だ」と思わないでしょう。ならば仕事が済んだら待っているオフの長い時間をどう使うかが次の課題。ただ、これは会社勤務中には夢みることはできるけど、オフの時間の使い方、つまりお金の使い方に合点が行くのは無理かもしれません。

会社勤務中には「どうやってお金を貯めるか」がテーマでしたが、オフの時間に突っ込んだ途端、テーマは180度変わって「どうやって貯めたお金を使うか」になるのです。しかしながら辞めてからの生活費と、楽しむためのお金を稼がなければアーリーリタイアはうま行きません。たくさんお金があればいいものではなく、足りなくてもダメです。

しかしオフに入る直前に「徹底して仕事ばかりして遊ばなかった」という経験は、きっと辞めてからの生活の精神的な支えと、お金の支えになると思います。

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