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南国ロングステイ計画を断念した理由

      2017/05/08

今日の話題はあくまでも参考記事として欲しいです。

これは私個人のロングステイについての感覚に過ぎず「ロングステイをするべきでない」と主張しているわけではありません。ただ3年前はかなり前向きに東南アジアロングステイを考えていたのに、何度か事前調査しに現地に足を運ぶにつれて熱が冷め・・・と言うよりむしろ“私に限っては東南アジアロングステイをしたくなくなった”のです。その内訳を記事にして残すことはどなたかの“参考”になるかもしれません。もし読んで「なんだ!そんなこと、バカバカしい。俺には関係ない」ならば問題ありませんが。

東南アジアロングステイのメリットは寒い嫌な冬が無いことに尽きる
これは東南アジアロングステイの最大のメリットです。
マレーシアやタイでは、きっとインドネシアでも「冬」という言葉が通じないぐらい、年中30℃ぐらいあります。だから冬が嫌いな人、「俺はきっと冬に死ぬだろう」と毎冬思っている人は東南アジアに行く価値があります。花粉症も一発で治るでしょう。きっと現地の空港で飛行機を降り、ホテルに向かう間に気分が良くなり「やっぱ東南アジアはいい!」と思えることでしょう。

反対に東南アジアロングステイのデメリットは・・・私の場合はいっぱい

1.インターネット回線がつながり難い

私のようにほぼ一日中インターネットのお世話になってる者にとって、回線がつながり難いことは耐え難いストレスを感じるでしょう。マレーシアでもタイでも、私が宿泊したホテルでは日中は回線がつながらないか途中で切れてしまうことが頻発しました。最初これはホテルが設置したWiFi設備が貧弱なのが原因かと思いました。でもマネージャーの人に話を聞いてみたら彼らのビジネスで使用する固定回線でも同様で、時間帯によっては仕事にならないこともあるみたい。どうやら現地のインターネット接続会社の設備に問題がありそうです。

いつまでもこんな状態が続くわけではないでしょうけど、行った先でネットの具合が悪かったら、私の場合はたちまち気分が悪くなります。

2.オブラードに包まないカルチャーショック

外国では「タバコを吸い続けるとこんなになります!」と警告文が付いた酷い写真がタバコの箱に印刷されています。また、病院のパンフレットを開けると「こんな怪我も整形手術で治ります!」と手術前のショッキングな写真が堂々と載っています。

その病院の前のバス停で、私が乗車していたバスに乗って来た人の姿を目の当たりにして、私はバスの椅子でしばらく気絶したくなる気分になりました。

こういうことは日本ではオブラードに包んで人さまには見せない文化があります。昔、私が子どもの頃にはこんな文化は無く、医者で待っていると血だらけの包帯を巻いた患者さんが血相変えて入って来たものですが、今はありません。長らく見なくなってしまったからこのタイプの異文化に触れると、まさに気絶したい気分になってしまいます。

3.胃袋の耐久性に不安を感じる

私は食べ物に好き嫌いなく、タイ料理もマレーシア料理も大好きです。ただそればかり一週間もらべ続けているとやっぱり胃の具合が悪くなってしまいました。何でも食べられることと、何でも良く消化できることは一致しません。だからやっぱりうどんや茶漬けにしたくなることが出てきます。

私は現地のスーパーマーケットに日本食が売られているのを見て、これはきっと日本食でないと美味しくない!と思う人だけが買うのだと思いましたが、どうやらそればかりでなく日本食でないと体が受け付けない人のためにも売られているのだと分かりました。でもそれらの現地日本食は高い!です。

4.書店めぐりの楽しみはない

私は本屋に行くのが好きです。だから神田の古本屋街は、東京に行く機会があれば、まず行きたい場所になります。これがタイやマレーシアではできません。

本屋さんは当然東南アジアにもありますが・・・本が読めません。英語の本はありますけど、残念ながら私は本をスラスラと読めるほど語学力がないので、きっと買っても性根入れて読まないだろうなぁ、と思うから買わないし、買わないのであれば「本屋に行ってもしかたが無い」と、行きたい場所が減ってしまうことになります。

5.体感治安は、やっぱり劣る

タイやマレーシアはそう危険は感じません。

「日本と同じ感じだなぁ」と思えますが、イザとなったら「やっぱり日本のようにはいかないなぁ」と思い直してしまいます。

例えば・・・

①満員電車の中ではスリが出ました。これは3年前のマレーシア クアラルンプールの地下鉄の車内。電車に乗る前から駅のアナウンスで「スリ集団が車内に居る可能性があります。注意してください」と言っていまして、案の定そうでした。マレーシア人にこれを尋ねたら「あー、あいつらはよその国から来るんだよ。困ったもんだよ」と話していました。

②空港に深夜近くに着き、路線バスでホテルまで着いたとき、日本人のマネージャーの最初の一言は「ダメよ!なぜバスでなんか来たの!危ないでしょ」。よく分からないけど、こんなふうに言われると実際に危険を体験していなくても体感治安が下がってしまいます。

③日本では閑静な住宅街を歩いていると瀟洒な家の庭先で犬が挨拶してくれます。マレーシアで閑静な住宅街を歩いていると瀟洒な家の庭先から犬が3匹も飛び出してきて・・・怖かったです。あちらの飼い犬はつながれていないのが多いんですね。誰か近寄って来ると「なんか食い物くれ」みたいにまとわりついて来たんです。飼い犬だったから噛みつきはしなかったけど、首輪もしていないから野犬かと思いました。怖かったです。

6.「贅沢」以外は手軽に入手できない

豪華なスパにレストラン、ゴルフにマリンスポーツ、こういう贅沢は割と簡単に手に入るのが東南アジアのいいところ。とは理解できるのですが、私はそういう趣味がありません。街の散策みたいなことが好きです。

タイやマレーシアでは鉄道があまり発達していないから、どこか別の街に行く場合に手間がかかり過ぎ、手軽に行くことができません。日本のように青春18きっぷを買ったらどこでも気ままに足の向くままに・・・ができないのです。もしやろうとするならば、鉄道やバスの乗り継ぎを念入りに調べるか、国際免許証を取得してレンタカーでか、現地ツアーに参加してとか、いろいろ手段はあるのですが「手軽」ではないと思います。朝起きて「今日は天気もいいし、気分もいいから、ちょっくらちょっと電車に揺られてみるかな!」ができません。ちなみにドイツならできると思いました。

7.物価が安いというけれど

確かに東南アジアの今の物価は安いです。でも「いいもの安い」かどうかは分かりません。

一方日本では「激安スーパー」とか「お買い得品」とか「特別割引感謝デー」とか夕方からの値引きとかがあり、そういうお値打ち品を狙えばかなり実際の物価は低くなります。

私に限ってのことではありますが・・・

我が家の食費は日本に居ても夫婦二人なら月に2万円代です。だから東南アジアの物価が日本の半分だとしても月に1万円ぐらいしか浮かないことになってしまいます。食費の他にも交通費や住居費も東南アジアは安いからメリットが無いわけではないけれど・・・。

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ときどきテレビ番組でタイやマレーシアに暮らすロングステイヤーが登場し「楽しくやっています」とにこやかに楽しそうに語らっている姿を見ることがあります。きっと彼らは本当に毎日充実した東南アジアロングステイを送っているのでしょう。

登場する方々はほぼ全員が、優雅な暮らしをして、ゴルフかマリンダイビングの趣味があり、しかも毎日のようにそれにのめり込んで楽しんでいる。滞在している場所は一等地でセキュリティーは万全そう。夫婦も家族もいかにも仲良さそう。こんな感じに見えます。

私の場合はというと・・・

そもそも豪華な暮らしに興味がありません。旅行に行くのにも豪華ホテルより老舗ホテルが好みだし、ゴルフやマリンダイビングのようにルールがあるものや「このようにしてください」と誰かに言われるようなことをすることを好みません。

妻とは仲が悪いわけではないけれど、私は一人の時間が無いと楽しめません。

もしこんな私と類似した性格や傾向があるのなら、自分でできる「自由度の多い場所」で居る方が楽しみが大きいと思います。そのような状況下ではたして東南アジアロングステイが合っているのかどうか?

私自身の場合は、明らかに合っていないと結論しました。

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