リタ研ブログ 大庭夏男の早期退職法

リタイアメントの生活改善研究ブログ

“日常の”好きなことは「価値」で決める

「日常の好きなこと」とは、日課や定番の趣味、ボランティア活動などのことです。
これらは「ハレの舞台」ではなく「ケの毎日の生活」の一部ですから、リタイア後の年金主体の生活では、それらにかけるお金には慎重にならざるを得ません。しかしあまりにも慎重になり過ぎると「いっそそんなものはやらない方が家計節約になる」と思ってしまい、その考えが元で何もしない退屈な毎日になるかもしれません。

こうならないようにするために「日常の好きなこと」は一種のビジネスだと考えてやるといいのではないでしょうか。私はそう考えています。

ふつうのビジネスは、お金を稼ぐことです。が、ここで言う“ビジネスのようなこと”は、お金を拡大解釈して「価値」で判断したらいいのではないか、と思っています。ただ、価値はさまざまで、お金のように数えることができません。それが問題ですが、次のように考えたらどうか?と私は見ています。

例えば、ボランティア活動に参加して「今日一日楽しくて充実した気持ちになった」という状況を想像してみましょう。
もしこれを、どこかの旅行会社の企画する「○○体験ツアー」に申し込んでお金を払って参加したと考えます。実際にそんな体験ツアーがあり、それに参加したら同様に「今日一日楽しくて充実した気持ちになった」と思えるでしょうから、ボランティア活動に参加するのも○○体験ツアーにお金を払って参加するのもカタチとしてはそっくりです。

そう考えて、そのボランティア活動の一日にいったい自分はいくらの値段をつけられるか?と考えてみたら「楽しい」「充実した一日」の価値がお金の額で分かるのではないでしょうか。

ふつう旅行会社ではたぶん1日の体験ツアーは1万円はするでしょうから、タダで参加したボランティア活動が楽しかったら、それは1万円の価値が有った、と評価できます。
実際にそのボランティア活動が楽しくてまた参加したいのなら、有料の体験ツアーに申し込まないで済むでしょうから仮想的に1万円の節約ができたも同然でしょう。

そのように自分の行動の価値をお金に換算して考えた上で、自分のやりたい事にやる価値があるとか無いとかを判断して、やることの優先順位を決めたらどうでしょうか。
ただ価値は「楽しい」だけではありません。例えば日課の散歩は楽しいかもしれないけど、そう高い価値の楽しさかどうかは何とも言えません。でも“健康維持”という別の価値では病院で治療を受けずに済むから治療費の軽減額が価値になることでしょう。

このように考えると、日常の好きなことをするためにお金を使ったとしても、その使ったお金の元がとれる価値が、その行動にあるかどうか判断できるので、間違った生活費の使い方をしないで済むようになるでしょう。

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