リタ研ブログ 大庭夏男の早期退職法

リタイアメントの生活改善研究ブログ

「自分のタイプ」を無視したら、会社を辞めてリタイア・・・は必ず失敗する

      2017/05/08

別ブログ「アーリーセミリタイア生活日記」にグチを記事にしたところ、記事をお読みいただいた通りすがりの“通りすがりさん”から「こんな人が書いた本を読んでみたら」とそのお方の推薦著者を紹介されました。

「これはイケるかも!」と早速その著者の代表作取り寄せて読みました。

その本とは「人生の法則 [ 岡田斗司夫 ] 楽天ブックス

この本の言わんとすることは、人には4種類の「注目型」「司令型」「法則型」「理想型」という特徴のタイプがあり、幸福感や満足感は自分がどの型に属するかによって異なる、ということです。

さらに、本では自分がいったいどのタイプに属するのかを分析するテストと、異なるタイプ間の人間関係をうまくやるにはどうしたら良いか、ということも解説されています。本の趣旨は主に「相手を理解するには・・・」という人間関係マネッジメントが全面に出ていると感じましたが、この本に書かれている考え方は「自分は会社を辞めて暮らすかどうか・・・」という退職前の岐路の選択肢をどううまく超えるか!という用途にも使えると思います。

もう少し読書感想を続けると・・・

この本の基本的な考え方は第二次世界大戦中のアメリカ空軍ロジャー・バークマン医師が人の能力を最大限引き出すためのマネッジメント手法として開発した「バークマンメソッド」とよく似ています。以前私は退職後に受けた適性検査でこの手法による分析テストが用いられ、その後のリタイアメントライフにたいへん役立った経験があります。ネット情報では確認できませんでしたが、もしかしたらバークマンメソッドと「人生の法則」は何か関係があるのかもしれません??

ちなみに両方とも以下の図のようにタイプが分類され、それぞれの記述はその下にあるように異なっています。

4MAT

A部分:人生の法則では司令型 バークマンメソッドでは関係構築

B部分:人生の法則では注目型 バークマンメソッドでは実行促進

C部分:人生の法則では理想型 バークマンメソッドでは管理運営

D部分:人生の法則では法則型 バークマンメソッドでは企画立案

X+部分:人生の法則では具体的 バークマンメソッドでは人を重視

X-部分:人生の法則では抽象的 バークマンメソッドでは課題を重視

Y+部分:人生の法則では外交的 バークマンメソッドでは直接的に関わる

Y-部分:人生の法則では内向的 バークマンメソッドでは間接的に関わる

二つがよく似ているような、似ていないような・・・よく読んでみると、「似て否なるもの」のようです。ただ、実際にバークマンメソッドの適性検査を受けた経験では、この二つの言わんとするところは瓜二つです。ちなみにバークマンメソッドについての日本で手に入る日本語の解説書は「4つのカラーで見直そうこれからの働き方 [ 伊藤武彦 ] 楽天ブックス」があります。が、両者の本を比べると「人生の法則 [ 岡田斗司夫 ] 楽天ブックス」が参考書として“便利です”と言えると思います。

なぜなら・・・

解説や説明表現の手法が「人生の法則」の方が平易で分かり易く、おそらく日本人の感性にとって理解し易い書き方だということです。

「4つのカラーで見直そうこれからの働き方 」は感覚的には英文の原書を和文に翻訳したという雰囲気の、ちょっと馴染みの薄い表現が多様されていると思いますが、「人生の法則」は読みやすく、書いている場面を想像し易いという特長があります。

それに「人生の法則」には“自分がどのタイプに属するのか”判定するテストが載っています。この判定テストは残念なことに「4つのカラーで見直そうこれからの働き方」にはあまり記載されていません。自分のタイプがどれなのか?については主観的な「たぶんこうだろう」ではに客観的分析結果が大事で、それが分からないと勘違いする危険があります。

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私の勘違いは、会社員時代にずーっと『自分はこういうタイプに決まっている!』と信じ込んでいたタイプが、実は分析の結果、それが自分本来のタイプではない「自分が憧れているタイプ」だったことです。

多分・・・

というより間違いなく会社を辞めてからリタイア生活を送ろうとする人は、自分のタイプに合ったライフスタイルに着手しないと失敗すると思います。その失敗とは「後悔すること」に他なりません。就職するときの職業選びもそうですが、適性というのがあります。リタイアするにも“もちろん”適性があり、リタイア後の暮らしが田舎暮らしがいいのか、大学に再び通うのがいいのか、プチ起業するのがいいのか、部屋に閉じこもってネット株取引三昧がいいのか・・・。まさに自分の適性と強く関係します。

会社生活で自分の適性と職業が合わなかったら・・・と同様に、リタイアメントライフスタイルが自分の適性と合わなかったら、それはやがて挫折につながてしまいます。そうならないように、リタイア後のライフスタイルは自分のタイプを知って、それにフィットする選択肢を選ばなくてはなりません。

私の場合は退職後にNPO団体の職員などになることを一時期画策しましたが、上記バークマンメソッドの適性検査を受けて“自室に居てブログを書く”選択肢を自信を持って選びました。それからもう4年が過ぎましたが、満足して続けています。

「人生の法則」は、そのバークマンメソッドに代替えできる、というかホントにそっくりさんの適性分析が自分でできる解説書なので、これからリタイアに臨む方々が参考のために一回は読んでみてもいいのではないかと思います。

この本にはリタイアメントへの指南は何も書かれてはいませんが、想像しながら読みし進めていくと「注目型」や「司令型」の方々は少なくとも「会社を辞めて・・・」なリタイアメントライフはよりハードルが高いのではないかと思いました。

その理由などについては後述します。

<次回に続く>

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