リタ研ブログ 大庭夏男の早期退職法

リタイアメントの生活改善研究ブログ

男も煽てなけりゃ木から降りてくる

      2017/05/08

「豚も煽てりゃ木に登る」という諺がありますが、逆もあると思います。それが今日の「男も煽てなけりゃ木から降りる」という説。
あわせて今日は「旦那をアーリーリタイアさせたくない奥様」を仮想のお客様として、男を立てることの大事さを説きたいと考えています。
私自身はアーリーリタイアを無事?済ませた男の身ではありますが、アーリーリタイア原理主義者でもなんでもなく、稀な存在アーリーリタイアメントにも、伝統的正統派のサラリーマンにも、それぞれの生活にそれぞれの利点と欠点があると考えています。なので今回は奥様視点に則った話題といたします。

最近私と妻のマレーシアペナン島旅行に同行した妻の友人である女性から、我が家では聞かれない、私には意味深な話を聞きました。

その女性が言うには・・・
「男を立てることが妻として一番大事なことだと思うの。そうすれば男の人は妻を大事に考えてくれるし、家庭の中がうまくいく秘訣でしょ!」と、だいたいこのような事を自信もって堂々と語ってくれました。

「男を立てる」これがたいへんな暗示を秘めている、伝統的で正統なサラリーマン家庭ではキーワードになるのではないでしょうか!?

それを私が聞いて思い出したことは・・・
私と妻が結婚する前、確かに妻は私に向かって「あなたを立ててあげるから・・・」と発言しました。さらに結婚式には白無垢を着ることになって「この白無垢っていうのはね、あなた色に染まりますよ、という意味なの」と言っていたのも思い出しました。その思い出と共に、両方の「お約束」が果たして守られたのかどうか、極めて疑わしく、本音言うなら「ウソだったでしょ!」と自信が持てました。

もし私の妻が「男(私)を立てる」「あなた色に染まる」を本当に実行したら、どうなっていたでしょうか?

男を立てるとは・・・
とても漠然としているため私には「これが男の立て方です」と断言できません。しかしネットをググると、
・男を褒める
・男に指示しない
・男に恥をかかせない
・男を頼りにする
・男に感謝する
こんな具合の私には縁の無い「え!ホントですか?」と思われるワードが出てきました。

しかしもし妻にこれらをサラリーマン時代にずーっとされ続けていたら、きっと、間違いなく、否応なく、アーリーリタイアは断念しただろうと想像できます。男は(私は)上述のどれもに満足に受けられる素質がありません。だから褒められず、アレコレ妻から指示してもらい、恥もかき、「まったく頼りにならないわね」と言われ、結果感謝もされない。こういうのが実態ですが「男を立てる」という行為そのものは、たとえ男が私のようなダメ男であってもとにかく「立てる」を押し通す作戦ではないかと思われます。

つまり「男をたてる」は、まず間違いなく「男を煽てる」と考えて間違いないでしょう。

私は煽てに弱いです・・・
私は滅多に煽てられないから、偶然にも煽てを言われたとき「これは罠だ」と脳内警報が発令されて、その手に乗りませんが、しみじみ煽てられ続けたとしたら「もしかしたら自分はスゴイのかも・・・」と図に乗ることになってしまうでしょう。これは「甘い罠かもね」と分かっていたとしても、妻がそう言い続けてくれるのだから仕方ないよな、という気分に陥り、本音を抑えて妻の要望を聞き入れようと行動したに違いありません。

ところが私の妻は「あなたを立ててあげる」「あなた色に染まる」を、少なくても私に分かるようには実行しなかったので(きっと妻の発言はウソでなくて私に分からない程度しかしなかったので)私には自我が芽生えてしまった。その結果アーリーリタイアに進路をとったと自信を振り返ってそう思います。

妻の友人女性の話によると、彼女の旦那様は私より数段難しい個性のようですが、彼女の思うように働き、稼ぎ、彼女を大事にしてくれているようです。それは彼女の態度で「うまく進んだ」ことが分かります。

一方私の「煽てられなかった豚」ケースでは・・・
煽てられないのは家庭のみならず会社でもそうでした。「お前は頼りになる」と言ってくれた上司はドイツ人上司の一人を除き他にありませんでした。なので私は長い会社生活と家庭生活を通じて、私自信の能力の限界や、他の職業への可能性などを「自由に」考え始め、「こういう実態なのだからいつまでもここで時間を過ごすことは私にとって無駄かもしれん」と、ひとつの会社を愛してそこに終生勤めるという伝統的正統な働き方から脱出する決心をしてしまいました。この時点で妻は特に私に「今の会社で働き続けて欲しい」「○○工業に勤めていてくれて感謝している」「そこの社員のあなたと結婚できて嬉しくおもっている」などという発言はまったく無かったので、私はもう過去に未練も無いし、得るものはもう得てしまったから・・・と、着々とアーリーリタイア目指して(当時は脱サラ起業を目指していました)邁進を続け、退職という結果を出しました。

私にとっては妻に男を立てられることが無かったので、自分の好きな道を進むことに邪魔されずに済んだのです。

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もし旦那に会社で末永く働き給料を得続けたいのなら、男をたてること、男を煽て続けることを止めてはなりません。これらが無くなったときから男は我に返って自分を見つめ始め、このままではイカン!と考えるようになり、残された時間で自分を取り戻すという男ロマンチックな気分に系統し、会社を辞め、もしかしたら私のようなアーリーリタイアの道に舵を切る可能性は否定できません。

そう考えるとサラリーマン生活、中でもひとつの会社に終生勤めるという伝統的正統な会社員人生を送るなら、私はこれも伝統的な「内助の功」は必須になるのではないかと思います。内助の功ができるなら、男は会社にも愛社精神を振り撒き、辞められないでしょう。逆に内助の功が不足した環境下で旦那を働かせ続けるためには「お金が無い!」を理由に恐怖政治を敷くしかないと想像します。ただしこれは地獄です。この方法に賛同できません。

私自信は伝統的正統なサラリーマン生活に拘らなくても、他に道は複数あると思っているし、そのように実践していますが、どのライフスタイルが好みかはまさに千差万別、十人十色です。だからもし奥様が「旦那には末永く会社で働き続けて欲しい」と望み、男を立てることが苦しくなくできるのなら、ぜひそのように旦那様にしてあげるのが実効のあがる取り組みなのではないかと、そう思っています。

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