リタ研ブログ 大庭夏男の早期退職法

リタイアメントの生活改善研究ブログ

早期リタイアは、会社とのドライな関係でハードルが下がる

      2017/05/08

ここで言う「会社とのドライな関」とは、会社に自分の役割に求められるできる限りの努力をすること当然ですが「身も心も捧げるような」過剰な忠誠心は持たないこと、のことです。

「会社は生活手段のひとつに過ぎない」と考えられるようになれば、リタイア後に会社に後ろ髪引かれる思いはせずに済みます。

会社はゲーム

サラリーマン時代に私は当時のドイツ人上司から「会社はゲームだ」と諭されてそう思うことにしました。ジャック・ウェルチも「ビジネスはゲームだ」と言っていたようですが、ゲームは向上心が無いと負けてしまいますからビジネスにはゲームの感覚が必要です。それに、ゲームだと思えば、ビジネスで負けないことに徹していればいいので、会社に対する過剰な忠誠心という余計な考えは持たないで済むでしょう。しかし入社の頃は会社とはドライな関係を保とうと思っていても、長く同じ会社で毎日同じ人と共同で働く間に、しだいに情に流され、愛社精神も育ち、いつの間にか「この会社あっての自分」という発想になるかもしれません。そうなったらなったときの事で、早期リタイアをしなで長く長くその会社に勤めればいいので、これが悪いということではありません。ただ「早期リタイアしたい」と目標を持ち、それに向かって行動するならば、会社とはドライな関係をキープした方が、会社を辞めた後に後悔せずに済みます。

会社では積極的に異動をする

「ドライな会社との関係」を維持するには、特定の人と長く深くの関係にならないようにするのがコツ。そのためには長くても2年か3年で別の職場に異動することがいいと思います。職場異動するとさまざまな仕事を通して、さまざまな知見やスキルを身に着けることができます。その知見やスキルの多くは、どこにでも転がっているような、書類を作るとか、人と話をする、のような簡単なことですが、リタイアするにはそういうものが役立ちます。反対にひとつの仕事を極めて社内で誰にも負けないような高度な専門知識や専門技能は、後述しますがリタイア後にはあまり役立ちません。また、職場異動することは、同じ会社内であっても同僚より高い給料を得られることにもなります。その高い給料は、成績や昇給でなくて、自分の会社の中で、実際に高い給料を払っている職場がある!ということを調べることから始めなければなりません。

海外勤務のチャンスには乗る

海外勤務すると、さまざまな手当が付いて給料が増える制度があると思います。これは自社の就業規則を見たら分かります。私の前々職会社では、海外赴任手当、支度金、家族手当、海外勤務中の日本の自宅を会社が借り上げる制度などがありました。オマケに日本の物価と海外の物価にはまだ日本の有利さが残されています。これらを活用してリタイア後生活費の貯蓄を増すこともできるかもしれません。さらに、海外の生活文化を知ることは早期リタイアする上でプラスになると思います。特にプライベートで外国人はどのようなことをしているのかを観察すると、リタイア後の生活のヒントになることがいくつも見つかります。それを見に行くために海外勤務すると考えてもいいぐらいでしょう。実際にタイのバンコクで会った日本人ロングスイテイヤー団体代表の方は、海外勤務経験が気に入って、さらに現地での人間ネットワークも大きく育ったことが理由で、バンコクにロングステイするようになったと語っていました。そんな本来の会社の目的とは違う機会が海外勤務にはあります。

単身赴任貧乏にならないよう生活防衛する

国内勤務地異動も海外勤務に比べると手当は下がりますが、収入は増える制度が会社にあるかもしれません。海外異文化までは体得できないにしろ、視野を広げて早期リタイアに役立つことをするには住む環境も変わった方がいいと思います。

私は関西に住み、東京へ合計9年間単身赴任していましたが、確かにその経験が早期リタイアに役立つことになりました。しかしその一方で、単身赴任のコストが増えたために、もし勤務地異動しないなら貯蓄できただろうかなりのお金を使ってしまうことになったことは確かです。かなり節約生活に力を入れて独り暮らししましたが、9年間合計ではおそらく1000万円前後のお金が単身赴任のために消えてしまったと思われます。

9年間も単身赴任した理由は、私の場合は仕事の専門性のこだわったためで、その専門を活かせる部署や会社はなぜか関西では見つからず、東京でしか得ることができなかったからでした。

できれば給料を減らさない転職をする

会社とのドライな関係が板に付けば、転職もしてみたくなるでしょう。私の昔の専門は機械技術でしたが、独立して町工場を始める気も無かったので、リタイアした後にはプチ起業する場合にネットが自由に使えたら・・・と考え、社内でIT部門に異動し、その後外資系のIT会社へ転職しました。転職にもスキルは必要ですが、すごいスキルを持っていなくてもニーズさえ合えば高給で転職可能なことも分かりました。私の場合は「日本の製造業の仕事のやり方を知っている」という専門性?で外資IT会社に就職できたというヘンな?事情があります。日本人で日系の製造業に勤めていたから当たり前的に知っている知識があったのですが、外国人は日本企業の仕事のやり方や習慣、使う専門用語が分からないから、こんなところにもニーズが有ったのです。幸い給料は減らない転職を果たしましたが、外資系は日系よりリストラはキビシイものがあるようです。私はそのリストラに遭遇しました。が、これは会社都合で退職できる大きなチャンスです!早期リタイアをしたい人なら、こんなチャンスを逃さない手はありません。しかし実際にそのリストラで一気にリタイアメントに移行した方がいいか、もう一度再就職をしてリタイア環境を整えてからにした方がいいかは慎重に判断するべきです。リタイアが失敗しないようにするためには、資金と今後のライフスタイルの絵が描けているかどうかを考えて判断しなければならないです。

ポピュラーなスキルや経験を身に着ける

会社で、高度で最先端で日本で数えるぐらいのエキスパートになったところで、リタイアしたらその専門性は役立たない可能性が大きいです。もっともリタイアでなくレベルアップの転職やベンチャーを起業するなら話は別ですが・・・。リタイアメントの世界は、まさしくビジネスの第一線から身を引き、自分の楽しみ、好きなことをして暮らす毎日なので、やるとしてもお小遣い稼ぎぐらいの小ビジネスでしょう。あるいは趣味をすることになるかもしれません。そのような小ビジネスや趣味の世界で最先端レベルのことは実際的ではありません。やったとしたらかなりお金がかかることでしょう。投資とリスクが必要なことは収入が年金だけのリタイアメントには失敗したときの挽回が無理だから、巨万の富を得た人以外は投資リスクはできるだけ低く抑えるべきです。リタイア後に小ビジネスか、お小遣い稼ぎの仕事をするなら、高度な専門知識でなく、カメラマンや薬剤師、経理、Webデザインなどのような、日本中に仕事が散りばめられている職種の資格を取得した方ができる事が見つかり易いです。私が退職後に探した求人で週休5日勤務などリタイアメント向きの仕事には、上述の職種がいくつかありました。私はそれらの仕事がこなぜるスキルが無かったのが悔やまれます。また、資格取得まで至らなくても、会社で経営計画や文章作成、キャッシュフローの管理、カイゼン作業などに携わった経験は、そのまんまリタイアメント後の日常家事仕事の質を上げるのに役立ちます。なので早期リタイアを考えるのであれば、会社の中は幅広く、あちらこちらの畑違いの仕事をたくさん経験して雑学をたくさん持つのがいいのではないかと思います。

SponsoredLink

リタイア目標時期に接近したら退職チャンスをモノにする

早期退職制度やリストラなどのチャンスを掴んで、会社都合で退職するタイミングを虎視眈々と待ち受けて、高い退職金を得るようにすべきだと思います。間違っても会社のストレスでノイローゼになり、自己都合退職で早すぎるリタイアを余儀なくされないよう自己管理しましょう。

 - リタ活 , , ,