リタ研ブログ 大庭夏男の早期退職法

リタイアメントの生活改善研究ブログ

リタイア後の、落ち着くところへの落ち着きかた

      2017/05/08

今まで続けてきた会社員生活を終わりにしてリタイアメント生活に入ろうとするときは不安ですが、実際に開始してしまうと、その多くが杞憂だったことが分かりました。リタイアメント暮らしをうまく運ぶためには、会社員時代ではありえない思考が役立つことがあります。

割り切って言えば、お金以外は臨機応変に”落ちるべきところに向かって落ちていく”ということです。ただ生活費の準備は計画的に行わなければなりませんよく自分の生活レベルを考えて、今までの出費から将来必要な生活費を計算して安全である自信がつかない間に会社を辞めることは危険です。お金だけは「なるように成るさ」では失敗する確率は高いです。ちなみにリタイアに必要な資金の計算方法については別ブログ「アーリーセミリタイア生活日記」に書きました。

また“ネット上の以下の本(有料版)”にも書きました。

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サラリーマンからリタイヤする手順(実践編 その1) ~いくらあったらリタイヤできる?~
by 大庭夏男forkN

サラリーマンからリタイヤする手順(実践編 その2) ~リタイヤ志願者がするシミュレーションとは~
by 大庭夏男forkN
もし興味があればご覧ください。

当ブログ記事ではお金以外のリタイアメントライフの気づき事項を書いていきたいと思います。

私の場合では杞憂に終わったリタイア前の心配は、話し相手が居ない毎日になって精神状態が悪くなるのではないか、ということと、毎日が単調な暮らしになって夢も希望も無くなったつまらない人生になるのではないか、という二つが主なものでした。しかしこれらは現実になりませんでした。それぞれ「話し相手が居ない毎日になる」と「毎日が単調な暮らしになる」の箇所はそのとおりになりましたが、そうなったからといって精神状態がおかしくなったり、つまらない人生になることにはつながらなかったのです。

ではなぜそんな心配をしたのか?

理由は私は勝手に「話し相手が居るからこそ気分が安定するのだ」とか「毎日の生活が変化に富んでいるからこそ面白いのだ」と信じ込んでいたからです。でも実際に恐る恐るリタイアメント暮らしを始めてみると「独りで居ると気分がいい」「毎日同じような暮らしでも退屈しない」で、それまで信じ込んでいたことが勘違いだったと実感しました。

勘違いしたことを改めてみると「会社員だから他の人と広く話をすることは必要だ」それに「会社員だから新しいことを求めて追及することは必要だ」と、このように理解しておくべきでした。会社員は何に対して必要か?は、まさに会社のために必要なことなのです。会社は日系も外資系もどの会社でも集団で市場を見て臨機応変に行動しなければ潰れてしまう存在ですから会話力も新しいことの追及も要ります。

でもリタイアメントは、たとえ人と会話しない日が続いても、毎日変わらない生活をしていても全然大丈夫!ということが実感です。

リタイアすると同僚がいなくなり、これといってやることが決まっているわけでないから、しばらく「何をしたらいいのやら・・・」と右往左往します。結局あまりできることがなく、一人で手につくことをして過ごす単調な毎日が芽生え始める。これが現実的なリタイアメントの“落ちて行く”行動フローでしょう。

定年退職で60歳、私は52歳でアーリーリタイアしましたから今後まだ20年から30年残っているわけで、この間ずっと一人で単調な生活を送るのか?と、多分多くの方々は賛成できないかと思いますが、そういう意味ではありません。一人で単調な暮らしが会社員時代よりずっと増えるけど、それでもやり方しだいでけっこう楽しいし、「一人で単調でいたい」と思ったとしても結構誰かによってかき乱されて(会社員時代のように)忙しくなる日も予想以上に多い」です。

実際に私の場合は、朝起きてパソコンに向かい、昼メシを食べて掃除してまたパソコンに夜まで向うというワンパターン生活がとても馴染んでしまい、このパターンを崩したくなくなりました。もしこれを会社員あるいは学生がやっていたら「引きこもり」と言われること間違いないです。

「引きこもり」は社会で活躍する人やその候補者の学生がやるのは私も好ましくないと思います。彼らはまだ自分自身の生活費を稼ぐ必要があるし、個人の可能性を追求して能力を自分で高めることが社会から望まれているからです。ただ「引きこもり」と一口に言っても中身は様々ですから、中には芸術家のように引きこもらなければならない人々もいるので「引きこもり」と十把一絡げにしないで、悪い引きこもり状態と、良い引きこもりを峻別して考えなければならないことです。

一方、リタイアメントは部屋に引きこもって何もしなくても、今のところ社会問題化していませんし、将来もないでしょう。会社員を卒業したら好きなように暮らせるのです。もう自分自身の生活費の貯えもでき、子どもを社会人に送り込んだらもはや社会的な役目は終了したから、後は自分の好きにするのが良いと私は思います。世間では「シニアの能力活用は大切だ」とも言っていますが、これもシニアの能力活用すること自体が大切なのではなく、シニアの能力活用をすることによって労働力人口減対策になることと、技術やスキルの伝承が社会にとって都合が良いと解釈できますから、その言葉に連られてあまり考えずに退職後にまた自動的に次の会社で働き始めることが良いのかどうか?はよく考えてみた方がいいと思います。もう残っている年月はそうたくさんは無いのです。

会社員生活からリタイアすることは、今までの「働いて稼ぐ」生活に一区切りつくことになるから、次は経済的に許せる限り「何でもありだ!」です。だから会社を退職後にまた次の会社で働き始める選択肢だけでなく、次は違うことをしよう!という候補も合わせて考えてみてはいかがかと、アーリーリタイアがそこそこ軌道に乗った私としてはそう思っています。

しかし、リタイア後に「次は違うことをしよう!」と考える場合、重要なことがあります。それは“新しい分野に挑戦しない方がいい”ということです。新しい分野には失敗がつきものです。「若いうちの失敗はした方がいい」も私としては半分クエスチョンですが、シニアになってからの失敗は絶対ダメです。なぜならその失敗が生活費貯金を崩壊させたり、鬱にさせたりするかもしれないからです。

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リタイアメントは第一線のバリバリではありません。着陸体勢に入った飛行機のようで、そのうちに訪れるベッドの上だけの生活に向けて長い時間かけてソフトランディングさせる期間です。だからこの時期にまた飛行機を無理に上昇させるような冒険をしたら急にベッドの上への着陸はハードランディングになって落胆が激しいと想像しています。それよりどこに着陸させるかを見られるようなイメージの暮らし方がリタイアメントには適しているし、それでも決して退屈にならずに楽しく暮らせるやり方があります。

そのやり方とは「気に入った生活スタイルのワンパターン暮らし」を始めることです!

<次回へ続く>

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