リタ研ブログ 大庭夏男の早期退職法

リタイアメントの生活改善研究ブログ

「老後はウン千万円必要だから・・・」とかいうアドバイス不要論

      2017/05/08

「老後 1億円」「老後 3千万」など老後+金額を検索エンジンに入力して「検索」ボタンをポチすると、3千万は必要とか、いやそれでは絶望的だとか、1億でも不足とか、いろいろな事を書いた記事が列挙されますが、これらはあまり役立ちませんでした。

そう言いながら当ブログや姉妹ブログの「アーリーセミリタイア生活日記」では「私は5千万貯めて52歳でアーリーリタイアしました」と、5千万円で52歳早期退職可能説を書いております。でもこれは読んでくださった方々へのアドバイスではありません。単に私一個人が「こんなやり方で5千万円の手持ち資金で会社に勤めず、あくせく働かないで暮らしていますよ」というひとつの情報に過ぎません。

なので、私のようなライフスタイルが性に合うタイプの人なら私のアーリーリタイア手法が適合するかもしれないですが、合わなかったら決して信じない方が身のためです。それと同様に、ネットや雑誌に書かれた前述の「老後は○千万円必要・・・」という記事は、それを読んだ人へのアドバイスではなくて、単にひとつの情報に過ぎないから、せいぜい「へー」と記憶するに留め、その代わりできるだけたくさんの情報を集め、中から自分好みで、実現できそうだ!と思える方法と、その方法を採用した場合のリスク情報を集める方が良さそうだと思います。

このように書いた理由は・・・

老後にいくらお金が必要か?という問いに答えを出すためには、当人とその家族が今後を暮らすために必要だろう資金は「こんなふうに暮らしたい」という条件をたてて、その条件に沿ってお金の計算をしてみない限り、絶対にいくら必要だ、とは断言できないからです。

巷ではゆとりある老後を過ごすためには年間400万円近い資金が必要だ、のような相場があるみたいですが、これは統計値の、それも平均値から出ている相場に過ぎません。平均値は「平均」なので、それより多額の資金が要る人もいれば、もっと少なくて暮らせる人もいます。

アドバイスでないなら、ネット情報はどう考えたらいいのか?

読者へのアドバイスを探すのではなく、役立つ情報を得たらいいと思います。

だから「老後はいくら必要なのか」という漠然とした検索ワードの代わりに、例えば「年金 受給額」と入力したら、自分は将来いくら年金が受け取れるか計算方法が分かる.役立つ情報が得られます。

また、「退職金 税金」の検索ワードでは、退職金にかかる所得税の計算方法が分かるでしょう。

さらに「自炊 1万円 レシピ」では、ひとり月1万円で自炊できるかもしれないレシピ情報が得られますから、自分の食事スタイルと比較し、我が家の将来食費はいくらにできるのか予測ができる情報が得られると思います。

このように検索がスイスイできたらいいのですが・・・

実際はそううまく行かないので、最初は漠然とした検索ワード、たとえば「老後 資金」でスタートしなければ手掛かりが掴めないかもしれないです。そこで出てきた記事は鵜呑みにせず、その記事の中から有望そうな検索ワードを拾い集めるようにするとうまくいきます。

きっと「退職金2千万では老後資金は足りない」みたいな記事があると思いますが、その記事の中には、そのように筆者が書いた理由があると思います。例えば年金は頼りにならず、将来減らされる・・・とか書いてあるでしょう。

それが気になったら「年金 減額」という検索ワードで調べてみましょう。

そうしたら例えば「年金減額で死ねと言うのか」とか「年金減額は憲法違反」とかいう記事が目につきますが、おそらくこれらは役にたちません。なぜなら「だからどうするのか」という個人でできる解決策に直結しないからです。

役立ちそうな情報は、将来どのように年金が減っていくことになっているのか、その減額幅はどの程度で、自分の場合にはどう計算できるのか、このような事が書いてある記事を読みます。それも複数記事読み比べるのがいいと思います。

なぜ複数記事読み比べるのがいいのか・・・

記事の筆者は専門家であっても、その記事に関する専門外のことになったら情報が欠如していることがあるからです。たとえば年金の繰り上げ繰り下げはどちらが得か?という記事はたくさん出ています。これらの多くは繰り上げ繰り下げで「どれだけ年金が増減するか」についての情報に富んでいますが、年金が増えたら年金にかかる所得税も増えることに触れて書いている記事は少ないです。だから自分は長生きするつもりだから受け取り額が増える繰り下げ受給がいい!と思ったとしても、もしそれで所得税が増えるようなら、果たして繰り下げがいいのかどうか・・・その記事を書いた人が税金に詳しくない人なら、「税金はひとにより条件が異なるから・・・」とかいう理由で、まったく触れずに済ませている「賢者の記事」がいくつもあります。

なので役立ちそうな情報は、ネットに限らず広く、いろいろな方面にアンテナを張っておくことがいいと思います

そういう意味では、実際に老後暮らしをしている老人の話は、これも包括的に聞き流して「たいへんですねぇ」で済ませることなく、たとえ口ではそう言いながらも、彼らが喋る「税金払えない」とかいう情報に「なぜ?」と考えることが役立ちます。

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「税金払えない」と言う限りは、その老人は税金を払うだけの年金を受け取っているわけですから、なぜそのような額で税金が払えないほど苦しいのか?を知る手がかりになります。もしかしたら交通不便なところに住んでいるから買い物が高くつくのか?交際費がやたら多いのか?孫におもちゃたくさん買い過ぎなのか?話を聞きながら「こういうのはじぶんにもあるかも」とか「これは暮らし方がマズいのだろう」とか考えていくと自分の老後生活方針をたてるのに役立ちます。

もうひとつ大事だと思うことは・・・

たくさんの情報の渦におぼれないためには、情報を「好き嫌い」で判断することです。

正しいか正しくないかで判断するんことは難しいというか、無理です。好き嫌いでの判断はすぐにできます。

老後をどうしようか、それは人それぞれですから、それは好きなように暮らせばいい、ということになります。なのでネットや他人の話を聞き、好きな部分だけを集め、組み立てていけば、自分好みの老後ライフスタイルが見えてくるので・・・

そうしたら、そのライフスタイルに必要になるだろう資金を計算してみると、老後にいくら必要か、その金額も見えてくることにつながってきます

と、いろいろ書きましたが、これも情報のひとつですから、好き嫌いで参考にするか読み飛ばすか決めていただいたらいいと思います。

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