リタ研ブログ 大庭夏男の早期退職法

リタイアメントの生活改善研究ブログ

貯金には、手をつけたくない、リタイア後

      2017/05/08

死ぬまで贅沢暮らしを続けていけるお金の貯えがあったとしても・・・いざ会社を辞めてリタイアメントになったら、お金を使いたくなくなる。そういう気分になる人は多いと思います。今日は「お金は貯めるもので使うものではない!」と内心思う気持ちに喝を入れてみたいと思います。

会社員の現役時代には、稼いだお金を貯金と“使うお金”に分けていたので「お金を貯めながら使う」という安心スタイルが定着していました。

それが会社を辞めたら収入なしで、使う一方になりますから「お金がどんどん減って行く」恐怖感が頭を過り「自由になったら遊びまくるぞ!」と思っていた勢いが意気消沈してしまいがち。これではせっかく会社員を卒業して自由を手に入れても100%は楽しめません。どうすればいいのでしょうか?

大庭夏男 リタイア5年目の対策案は・・・

1.今後の一生に使うお金を計算してから使う

毎年、いつ、何に、いくらお金を使う?

これを集計して「よし!十分足りる!」ことを確認してから使うことでお金が減る不安はかなり減少します。「年ごとにいくら使っていくら残るのか」これを表にすると“キャッシュフロー表”ができあがるります。年金収入より使うお金が多ければ貯金が減っていきますけど「今後何年経つといくら減って当たり前」が今の段階で見ることができるから「貯金が減っても安心だ」という気分になれるので、思い切った出費も不安なしでできます。

とはいうものの・・・

この“キャッシュフロー表”は実際に使っていますが、家族にちっとも受け入れられません。これが問題です。妻にこの表を見せるとかならず「何かあったらどうするのよ!」

得たいの知れない「何か」までキャッシュフロー表に入れるのは無理だから、妻に出費のブレーキをかけられることまでやめられません。

ただこの表があるおかげで、私の精神状態はいつも健全です。今後どのように貯金が減るか減らないかが見えるので、お金が心配になることは無いのです。

2.普段は質素に、特別な日には豪勢にお金を使う

普段の日常生活ではなるべく苦しくならないぐらいの節約と倹約をこころがけ、旅行などの特別な日には“予算内で”思いっきり使うというスタイル。だから日々の生活は質素に。外食は控えてお弁当に、水道水を入れたペットボトル・・・です。一方たとえば海外旅行に行ったら、もう次は来られないかもしれないから「やっておけば良かった・・・」と後で悔やまないよう「これは!」と思ったアトラクションは、どんどんやる。これが「晴れの日」と「褻(ケ)の日」の使い方です。

ただ、この「ハレとケ」の生活を続ける難点は、日常生活、つまり「ケ」が変化してしまいがちなことです。妻が「いいかげんにこんな節約生活はやめて!」とキレだしたらケのレベルが上がり「ハレ」の日の予算がその分縮小してしまうことになります。反対に「今度の旅行はお金使うぞぉ!」と意気込む場合、日常生活を犠牲にしてでも!と過剰節約をしがちになります。日常の「ケ」の日にも穏やかな楽しみがあるわけですから、それなりの生活レベルが必要ですが、このレベルを見分けてなるべくそれが変わらないようにやりくりするのは私はまだできていません。

3.自分のお小遣いはリタイアしても“自分で稼ぐ”

株やファンド、ネット稼ぎなどを活用してリタイア後に“適度に”稼ぐことはできます。決してその収入で“食っていこう”とは考えずに、ゆるく、お小遣い程度の稼ぎに甘んじていることがコツです。

これをする理由は、結局、収入が無ければお金の守りに走るからです。

収入ゼロでは、貯めたお金が減っていく一方なので、やはり気分が良くないからお金を使いたくなくなります。

収入が少しあれば、時にはそのお小遣い程度の収入内で楽しむことができ、貯めたお金が減る回数を減らせるから心理的に安心感が漂います。「自分には収入があるから安心だ」と会社員時代に身に着いた考え方のクセをそのまんま利用して心の安心を得ることができるでしょう。

この「自分で稼ぐ」方式で気をつけなければならないのは、金銭欲を抑えることです。株やファンドは損することもあるから「安全運用」しなければならないし、ネット稼ぎはビジネスの一種だから、それにのめり込むと時間が奪われます。

会社員時代のように「稼ぐために何をするか」という発想をやめ、「好きなことにどうやってお金がついてくるようにできるか」を考えるといいでしょう。こうする理由はアラフィフ過ぎたリタイアメントには、もはや健康で飛び回れる年数が多く残っていないからです。お金より時間が大事な時代に差し掛かっていることを考えてみるとどうでしょうか。

4.リタイアしたらドケチ精神はやめる

私は会社員時代にはドケチでした。

長らく単身赴任生活を続けていて、その間にドケチ生活に何度も挑戦し、食費も交通費も限界に挑み、その結果それなりに貯金できました。

しかし時代は変わって私はアーリーリタイアメントになり「どうやったらお金をウンと貯められるか」から「どうやったら自分が死ぬとき所持金をゼロにまで使い切るか」に課題が劇的に変わってしまったことが分かりました。

実際に死ぬときに所持金ゼロはできませんから「不動産を含めて相続税が出ないような財産」が現実路線といったところです。そのためには現金資産は多くても数百万円まで。だから人生最期の時期には年金の範囲で静かに暮らすライフスタイルがふさわしいと思い、そこから逆算して毎年いくら使っていけば相続税が出ないか?これが私には大事な今後の仕事になります。

使うべきお金の金額が見えたら、次に考えることは「何に使うか」ということです。

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お金を使うことを考えるとき、ドケチ根性はすごく邪魔になるでしょう。「海外旅行に行こう!」と思った途端、ドケチ根性が「そんなもの行かなくっても暮らして行ける」となったらきっと行きたいところにも行かず、やりたい事もやらないで一生が終わります。

私は会社員で単身赴任暮らししていた頃、内心やってみたかった「酒場放浪」をケチってやらず、一人の部屋飲みしていました。なのでせっかくのチャンス「仕事帰りに一杯ひっかけて帰る」をする機会をみすみす見逃して半ば後悔しています。ああいう「仕事帰り」という飲みたい衝動が高まる絶好のコンディションはリタイアしてしまってはもはやありません。だから今逃したらもう最大限には楽しめないことにお金を注ぎ込むべきなのでしょう。

今私が考えて、やっている「お金の使い方」を書き出してみましたが、まだ自分でも納得できているわけではありません。それに上述のように「決めた」つもりでも、その通りにやっていないこともたくさんあります。

特に貯金はやっぱり一定額は残っていて欲しい!という欲求は死ぬまで消えないのではないかという気がぬぐいきれません。ここは考えても考えてもなかなか“渇”が入らない難関です。

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