リタ研ブログ 大庭夏男の早期退職法

リタイアメントの生活改善研究ブログ

副業解禁すると年金問題が軽くなる、桶屋の理論

      2017/05/07

国民年金は、元々は自営業者の方々が65歳という高齢?になると、今までどおりバリバリ働くことが難しくなるから、仕事を減らして負担を軽くした分ぐらいを補うための補助的制度として作られたんだそうです。そのように経済学者が言及したのをテレビで見ました。

こんな話を聞いたので興味が出て、ネットをググったりした結果を総合すると、
サラリーマンには厚生年金という国民年金よりも額の高い年金制度がある理由は、サラリーマンは会社を辞めたらもはや働くことがとても難しい人達だから、働かなくても生活できるぐらい多額の年金を支給できる制度にした、と思われます。

なぜ会社を辞めて働き続けられない人達なのか・・・
基本的に会社員は「今勤める会社でしか働けないような仕組みになているから」だと思います。「社内で転職してもやっていけるスキルを養う教育とか人育てをしています」みたいな会社は特殊です。また一応再雇用制度は今はどこでもあるものの、再雇用先でうまく勤められない人の話はネットでもニュースでも満載。それでも65歳までは収入無いから何とか働き、年金受け取れる65歳になったらもう働かないで年金暮らし。だけどその年金が十分ではないかも?というのが今の問題です。例外もあるでしょうけど。

一方、昔も今も自営業者は働きながらも65歳から基礎年金は受け取れるようになっていて、その分を活用して働く負荷を減らしたいなら減らせるようになっています。と、言っても額は多くないから、しかたなく今まで通りの負荷で働き続けるしか無い場合が多いのでしょうけど、今までどおりの自分の仕事場で、今までどおりの自分の仕事が続けられるのだから、サラリーマンのような再雇用ショックみたいなことには陥らないで済みます。65歳を超えても70歳を超えても「辞めると生活苦しいから」が理由だとしても、慣れた仕事場はいつも用意されているのが自営業の特徴です。例外もあるでしょうけど。

サラリーマンの良いところと、自営業のよいところを併せ持つ解決策のひとつが、セミリタイアってことにならないだろうか?と私はまじめにそう考えて、何とかモノにしてやりたいと考えています。

私は52歳でアーリーリタイアしましたが、今思うと、アーリーリタイアはあまり大したテーマではありません。早期退職できる人がやりたければやればいい、そのぐらいの価値だと思います。が、リタイアしても何らかの、多額じゃないけど、仕事も全然苦にならないことを続けて収入を得る「セミリタイア」は、やる価値があると感じています。

セミリタイアは、バリバリ仕事することはやらない代わりに収入は少ないけど、年金に加えて自由になるお金が得られるので、上述の自営業の人のように年金と仕事の収入の合わせたお金で暮らして行けます。

さらにサラリーマンOBであれば厚生年金という国民年金より額の大きな年金が支給されますから、補助収入は自営業の人より低くても劣らない生活の質が得られます。自営業者では「仕事の負荷を減らして収入が減った補助を年金が受け持つ」となっていますが、セサラリーマンOBのセミリタイアでは、年金では無理かもしれない贅沢をするための補助収入を得るための活動をする」になります。

肝心の年金額が今後減る公算が強いので、そうなったらセミリタイア収入は贅沢費だけでなく生活を維持することにまわすこともできます。となれば、年金が減らされても生活に困るということはかなり無くせることを「セミリタイア」は叶えてくれるかもしれません。

セミリタイアではなくて、退職後にアルバイトする人は今までも多かったと思うし、もっと条件が良い人は会社顧問になっているか、会社や組織の関連団体に潜り込んで活躍?して収入がある人もいます。だけどそれはリタイアではありません。あくまでも「お勤め」が軸足です。最高に幸せな終身顧問にでもならない限りは、いつか「今までお勤めご苦労さんでした」の日が来るし、一日中拘束されてお仕事“させられて”いるいことに違和感を持つ人には馴染まないでしょう。

セミリタイアは、お勤めが軸足ではなく「リタイアした自由人」が軸足です。
誰にも指図されず、自分の好きなことで、自分が出来ることを、好きな時間に好きなようにやって、その結果の収入を得るということです。その実態は自営業でやっている方々と似たようなことです。自営業の方々はまさに生活をかけて「食うために」やっていますが、セミリタイアではもっと“ゆるく”、自分の楽しみのためにやる、というのが意気込みとして違います。自営業とは似て非なるもので、これは「仕事」ではないかもしれないけど、収入が実際にあると税金払うことになるから「開業届」も必要になってきます。

何かを「開業」するためのスキルも身に付けないとセミリタイアできないし、会社を退職してから「さーこれからゼロベースに始めるぞ!」より、会社に勤める現役時代からセミリタイアを目指して(起業を目指してでもいいけど)ビジネスのトレーニングを会社の仕事と併行してやっておくことの方が、何かを始めるスキルを得るためには実際的です。

現役時代にそんな会社勤めと併行の「何か」を始めるにあたり、邪魔になるのが会社の就業規則に書いてあることが多い「副業禁止」です。

この文字が目に入ると社員は副業するモチベーションが著しく低下するでしょう。なにしろ最悪その事実を理由に解雇通知出すことにもなりかねないし、そうでなくとも非常にビクビクしながら自分の将来のために必要なスキル獲得をしなければならないからです。

あえて単純に書くと、
副業禁止が世の中から無くなれば、会社業務関連以外のビジネススキルを磨く人は増えるでしょう。そして収入ができるから、年金依存になる人が減り、その結果年金問題が軽くなる、という風が吹くと桶屋が儲かる式の図式ができると期待します。

つまり会社の給与以外に収入の道が早い段階から完成し、それは会社を高齢で退職した後も、今度は本業とかセミリタイアのカタチで存続させることができ、年金に加えて収入を続けさせることができるので、年金不安とか、老後破綻となるリスクを抑えることができる。そのように私は思います。

さらに今までも「転身助成」とかいう、会社を辞めて自主起業しなさい、みたいな、セミリタイアではなくてあくまでも本業を立ち上げなさい!のような制度を持つ会社がありますが、この制度は、それをやるハードルが高いです。本業を起業して生活が回るかどうかは極めて不透明です。「親の跡を継ぐ」でないと危なくて二の足を踏むことになるでしょう。

その点、セミリタイアであれば年金の補助のお金だけ稼ぐなので、そんなにゴージャスな生活は無理だけど、それでも自由に使えるお金が年金以外に年数十万円の収入として毎年ある、のはとても心強いです。しかも年数十万円の収入を得るセミリタイア活動はちっともハードルが高くありません。

ただし辞めてからスグに年数十万円の収入は、これはハードルが高いので、現役時代の早い段階から副業として軽いビジネスを始め、高齢退職するまで大事に育て、退職した後には年金と合わせてマイペースで死ぬまで辛くなくて楽しい収入を得る活動を続ける。
こういう者に私はなりたい、
そう思います。

そうなるためには現在多くの会社にあるとされている「副業禁止」はまったく邪魔な存在です。
私はたまたま転職した第二の会社が副業禁止がありませんでしたので救われました。が、多くの人はこの「副業禁止」の呪縛によって、勤務時間外であっても副業できないでいます。

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ただ、このような独自の副業禁止規定は、そうするもしないも会社の自由です。
人も自由なら、会社も自由です。
だから法律みたいなものを作って副業禁止を禁止させる!というのは私は馴染まないと思います。一番あって欲しいのは民意がそっちの方向に高まって、それを理解する会社が増えて、副業禁止規則を廃止する、どころか推奨する「ロート製薬」のような会社が増えて、副業禁止が嫌ならそのような副業推奨!の優良会社が増加して。そこに人が続々と転職してどんどんやって来る、そうすると副業解禁の流れが一気に加速する。こういう社会になればなぁ、と思っています。

誰か政治家がそのことに目をつけてくれないかな!

 - セミリタイアメントとは