リタ研ブログ 大庭夏男の早期退職法

リタイアメントの生活改善研究ブログ

20年後の新入セミリタイアメント像を考えてみた

      2017/05/07

今から20年後、私の家系は短命男子なので、私もそろそろ死ぬ時期間際だと思いますが、ちょうどその頃に「セミリタイアメント」に足を踏み込むアラ還暦の若者?は、どんなライフスタイルになっているのだろうか・・・想像してみました。

それを想像することによって、自分がどれか先取りできないだろうか!、と考えてみたら、ヘタの考えも無いよりマシになるかと思いまして。

なお、ここで言う「セミリタイア」とは、
老後の生活費は既に預金と年金で賄えることが確立されていて、追加的に生活の質を上げるような利益を稼ぐ“ゆるいビジネス”や“プチ起業”を行いながら生活する人を指します。定年退職前に仕事を辞める「アーリーリタイア」ではありません。

1.会社生活とセミリタイアメント暮らしの外見上の差が縮まる
「リビ充」が普及して、会社員は自宅のリビングで会社の仕事を自宅でこなし、会議もネットワーク機器を使って参加するスタイルになるとしたら、その会社を退職してプチ起業した場合、同じように自宅のリビングに居ながらアイデアを練り、誰かビジネス相手とネット経由で会議をするのが当たり前にできるようになります。

現在の会社員はスーツを着て通勤し、オフィスには会社が手配した立派なデスクやロッカーなどの小道具がありまして、だけどそういうサラリーマン小道具が退職した瞬間に消えて無くなる急変があるため、この急激な生活環境変化が人を気落ちさせ、リタイアは悲劇だと思わせる要因のひとつになっています。

しかし生活環境とビジネス的な活動をしようとする環境が自宅リビングのため、退職前後では「会社の仕事か、自分の活動か」という内面の変化だけで済ませることが可能になります。なので生活資金の課題さえ克服しておけば、リタイア前後で大きなショックを受ける生活変化が少なくなるでしょう。

2.サラリーマンからセミリタイアを経て完全リタイアへ移ることが珍しくなくなる
ゆとりある老後生活をするにはだいたい月に35万円ぐらい必要だそうです。でもそのうちの衣食住など、生きていくためにどうしても必要なお金はたぶん6割か7割ぐらいで、残りは贅沢費だと思われます。月35万円の予算を死ぬまで賄うために貯めるお金は莫大ですが、死ぬまで生きていくために必要な貯えはそう大きくありません。なぜなら会社員を長らくやっていた人は年間200万円前後は公的年金があるからです。
この“年間200万円ではゆとりある生活に足りないお金だけ稼ぐ”のでよければ、仕事の選択肢は大きく増え、いままでやりたくてもできなかった「好きだけどあまり儲からない仕事」に手を伸ばせるでしょう。それを会社員時代から副業として開始し、会社を退職後は副業の「好きな仕事」に専念して稼ぐ式のセミリタイアは難しくなくなってきました。なぜなら副業を許可する企業が増えているからです。

また、将来は公的年金が減るトレンドです。
だから何かして稼がなければゆとりある暮らしはできないでしょう。これでハングリーになることがリタイア後も何かして稼ぐという活動の推進薬になる時代が20年後には来ているでしょう。

そしてサラリーマン退職後は生活の質を上げるためにセミリタイアで「少し稼ぐ」アラ還の若者?が増え、やがてそれが終活に姿を変えるとき、完全リタイアに移行して。そしてやがて死んでいくのです。

3.卒婚する人が台頭してくる
離婚ではない「卒婚」が普及しはじめ、夫婦仲は悪くないけど普段は別居生活してそれぞれの生活の質を上げる暮らし方をする夫婦が増えてくると予想します。

別居しても離婚手続きしない「卒婚」の場合は年金を分割して分離することはありませんが、一つ屋根の下で夫婦が暮らすより生活費は増えてしまいます。しかし実際に「卒婚」を実践している人の話によると、お互いの好みに邪魔されずに自分のやりたい事を思い切りして残りの人生を楽しむことができるので、将来生活費と子育てや介護に目途がついたら「卒婚」は良い選択だと断言していました。夫婦仲は悪くないけど、同じ相手とすっと暮らし続けるのは「飽きる」ものだとも言っていました。

前述のように公的年金支給額は今後減ることが確実なようです。しかも卒婚後の別居生活によって生活費が増えるということは、必然的に何かの手段によって稼ぎ続けることが現実的です。なぜなら十分にお金持ち状態で老後に進む人はあまりいないからです。
しかし好きな仕事で足らない分を稼いで補てんするスタイルであれば、その時々の稼ぎのお金を見て、そのお金で足りるレジャーや創作活動が計画できますから、収支が安定できるでしょう。

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4.外国旅行していると日本人セミリタイアメントによく出くわすようになる
外国暮らししながら日本の仕事で稼ぐセミリタイアメントが増えてくるからです。これは現在でも普及しているネット経由のお金稼ぎ、たとえばクラウドソーシングやアフィリエイト広告収入、オンライン株式投資、ネットバンキングなどを駆使して、居場所に関わらすに収入を得ながら、好きな国で、好きなライフスタイルで暮らすアラ還の若者?が増えるため、居心地の良い外国ではそういう人々によく出くわすことはアタリマエになるでしょう。

今想像すると、こういうライフスタイルは「おひとり様」のみ許されるかもですが、お互いの志向が一致すれば夫婦でもこんな暮らし方は可能です。しかも今後は夫婦別姓と卒婚が普及して、そうなると傍目から見て夫婦なのか他人同士のパートナーなのか、たまたま外国で出会ったアラ還の若者?の男女なのか分かりません。

しかも彼らは一見仕事しているように見えるからビジネスでこの国を訪れているのかと思ったら、お互いに海外を旅している最中と言うし、
長いことここに住むのかと思ったら、ある日「明日からアフリカに行く」とか言って消えてしまうし・・・

いったい「日本人の老人はどうなってるの???」と外国人から呟かれる日が来ることを想像しています。

 - セミリタイアメントとは