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セミリタイアの仕事はポータビリティーが高いものがお薦め

      2017/05/08

「ポータビリティー」なんて外来語使った理由は、日本語によい表現が無いからなのです。強いて言えば「可搬性」って言うことなのですが・・・こんな言葉聞いたことありますか?
きっと聞いたこと無いでしょう。その仕事するのに場所を選ばす、どこででもその仕事ができるってことがポータビリティーっていうことなんです。

セミリタイアしたい人は、きっと、たぶん、今までの会社生活一辺倒のライフスタイルを改め、自由時間が増えることを期待して会社を飛び出しセミリタイア生活をスタートさせるんだろうと想像しますが、そのときに新たに始める仕事で気をつけたいポイントは、
「はたしてこの仕事、ポータビリティーが高いのだろうか?」と、そこに飛び込む前に考えてみることです。

もしその仕事のポータビリティーが低かったら・・・
きっと、今までの会社生活と同じように、旅行に出たりすることがままなりません。なぜならその仕事をするための「仕事場」に居続けなければならないからです。反対にポータビリティーが高い仕事でセミリタイアする道を選べば、旅行先の路上やホテルやカフェで仕事ができる可能性が高まります。

その仕事、持ち運びができますか?
今ではあまり見られなくなりましたが「行商」という商売方法があります。商品を持ち歩いて、あちこちの町を転々として売り歩くのが行商。これはポータビリティーの高い仕事の元祖です。また商品を持たなくても、例えば「自転車のパンク修理します」などのサービス商売は、パンク直し道具一式持って町から町へ気ままに移動して商売できますから、これもポータビリティーの高い仕事です。

それでは大工さんは?
大工さんも大工道具一式持ってあちらこちらの建築現場へ行きますが、気ままにどこにでもは行けません。その家を建てる現場でなければ仕事できませんから、これはポータビリティーの低い仕事です。

昔はインターネットが無かったからポータビリティーの高いとか低いとかいう考えはあまり役に立たず「行かなきゃならないからそこに行っていた」ということだったのでしょう。それに日本人は働き者だから、きっと旅行しながら仕事するなんて怠け者だと思われていたのでしょう。だからポータビリティーとか可搬性なんて考え方は、そもそも無かったのですね。それですごくシックリ来ない「可搬性」なんて言葉しか無いのでしょう。きっと。
ところが外国では別な考え方があって、インターネットの発達で急激にポータビリティーの高い仕事が湧いてきたのだと思われます。これが自由時間と稼ぎを共存させたいセミリタイアには最適な働き方・・・だと私はそう思っているし、実際そう心掛けていることです。

では現代ではどんな仕事がポータビリティーが高いのでしょうか?

1.オンライントレード

ネットで取引できる対象は、株、通貨、商品先物など多彩で、今やだいたいの観光可能な国ではネットにつながるだろうから、一番ポータビリティーが高い仕事だと言ってもいいぐらい。こういうトレードは果たして仕事なのかギャンブルなのか、気にする人は気になりますが、株や通貨を仕入れて在庫し、値動きするときに売って利益を得たり、売れない不良在庫は損切するのだから商売の手順は八百屋さん魚屋さんとそう違いません。要は「目利き」になれるかどうか、それも立派な八百屋さん魚屋さんと同じ。違うところはパソコンかスマホがあれば、世界各国どこでも株や通貨は商売ができるところです。

2.情報発信商売

ブログを書いて収入を得るような具合の仕事を指しまして、私はこれを主に本気でセミリタイアの事業と位置付けているのです。儲けはあんまりないですが。。
ものを書いて、ネットでやりとりして、どこかにいる顔の見えないお客様から広告収入や、直接の代金を得る式の商売は、昔は小説家やエッセイスト、ジャーナリストの人達がやっていました。それがネットのおかげで参入敷居がグッと下がって、だれでもできるようになったのだからいい世の中です。

ブログの他に、まとめサイト、動画、電子書籍の執筆などが例ですが、本物の本を書くのだって今ではメールで出版社とやりとりするからポータビリティーは高いです。

3.教える仕事

テレビ電話というかSkypeで先生ができます。フィリピンから日本人の大人にリーズナブルな価格で英語をスカイプを使って教えているっていうビジネスはもうだいぶ定着しているみたい。あのようなセンスで語学に限らず、ニーズさえあればいろいろな先生業ができます。

先生に限らずコンサルタントという教える道もあるでしょう。
コンサルタントは「何か特定な仕事について知識や技術を持っている人」がなれますから、今までの会社生活では「そんな知識あたりまえ」だったことでも、それを知らない、知りたい人にとっては垂涎に欲しい知識のばず。そういう分野にスカイプで登場して教えればいいのです。ただしその教えた代金をどうやって受け取るのか?ということだけは課題です。代金回収できなければ慈善事業出ない限り無駄ですからね。

4.仲介業

商品販売することは仕入れと在庫と発送と代金回収がセットです。このうち在庫と発送はよほど小さい商品でもない限り持ち運び困難で、その結果ポータビリティーは無くなります。でも誰かの持っている商品を買いたい人に仲介して、売った人から手数料を頂戴する式の商売なら、旅行先の外国のホテルやカフェからできます。

まあしかし、私の考えるところでは、この手の仲介業は、その商品世界と仲介をインターネット経由でやるITに詳しい人でないとそう簡単にアイデアをモノにできないでしょうから参入のハードルは高いと言えるでしょう。

ただ、そこにそんなお宝商品群と「いっしょにやってもいいよ」なんていうお宝人材が潜んでいないとも限らないので、ダメもとで様々調べたり考えたり構想を練ったりすることは、それだけで価値創造につながると思います。私も実際にこんなことがこれからひとつでもいいから実現できたらなぁ、と思います。

5.クラウドソーシングでのお仕事

最近急激に伸びてきたのがこのお仕事。クラウドソーシングの仕組みは上述の仲介業そのものです。ただ自分自身でするのは仲介するじゃなくて、仲介されて得意分野のお仕事をネット経由でするところが違います。このクラウドソーシングは既にちゃんと仕組みが出来上がっていますから、そのサイトに入って登録し、情報連絡手段や報酬入金口座などを入力して、気に入る仕事で発注先と合意できたらすぐスタート可能なところが魅力的。さらに世界各国どこにいても日本源泉のお仕事ができますから、まあこれは円高になるほど海外脱出者にとっては「いい仕事」になるでしょう。俗に言うところこのノマドは、おそらく大部分がこのクラウドソーシング使っているんじゃないでしょうか?私の子もそうしているんだもん!

6.翻訳/通訳

教える仕事みたいでクラウドソーシングでもきっとあるのが翻訳/通訳のお仕事。でも翻訳は語学力さえあればネットが無くても郵便でお仕事可能だし、ゆっくりマイペースでデジタルデトックスしながらポータビリティーの高い仕事が出来る可能性があります。通訳はスカイプでできます。実際に私の知人でスカイプ経由の通訳をやった経験を話してくれた人がいるから「スカイプ経由でもいいですか?」と聞いて「OK」だったら東京からロンドンでの日英会議を通訳することもできるでしょう。

7.ストリートもの

ここまで書いてみて、みーんなインターネットものばかりなのが気になりました。そうではないアナログモノでポータビリティーが高いセミリタイアができそうなお仕事って無いものか?と・・・
ありました!
ストリートミュージシャンと大道芸人です。

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日本ではそれらができるところが何だか限られているのかも?滅多やたらな場所で演奏や芸していたら警察官が来て「やめろ」って言われそうな、公共と言っても真に公共ではない場所ばかりのようですが、外国、特にヨーロッパではストリートミュージシャンと大道芸人はいっぱい見ました。

さすがに日本人の演奏や芸は見られませんでしたが・・・
10年ほど前、私が単身赴任していた神奈川県大和市の中央林間駅前で、おそろしく美しいキーボード演奏をしていた若者に何度か聞き入りましたが、ああいうのをするっていうのは、日本全国、世界各国の路上で、その気があれば移動しながらできるでしょう。高いポータビリティーを持った、旅行と収入を両立させられる、まさに会社に居てはできないような、セミリタイアメント向きのお仕事ではないかと思います。

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