リタ研ブログ 大庭夏男の早期退職法

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About Non-B&B biz. concept 非生業事業について

      2017/05/08

「趣味と実益」よりもビジネス側にあり、しかし生業のように、その収入で生計をたてるわけではない働き方を「非生業業」とここでは呼ぶことにしました。

英語では生業をB&B(Bread and Butter)と表現するようなので、非生業はNon-B&Bとなるのでしょうか?

そのNon-B&B領域の働き方の特徴は・・・

1.稼いだお金を生計にせず、贅沢費として消費する

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上の図は退職後の非生業事業のイメージを描いたものです。

退職後は年金で生計をたてて生活します。生計をたてるとは、生活に必要な基本的な費用、例えば衣料、食事、住居や医療通信費などを賄うことです。つまりこれらのための生活費が無ければ文化的な生活を送れません。それらを賄うのが生計です。

一方非生業事業からの収入は贅沢するために使います。例えば旅行、外食などです。これらを行わなくても生活できます。しかし贅沢を手に入れることは欲望ですから「人は欲望で動く」という事実を利用してお金を稼ぐ原動力にすることができます。

この事業からの収入は全部贅沢費に消費しますので、もし収入が無ければ、収入を得るまで贅沢をしないだけで済み、日常生活ができなくなることを意味しません。実際に非生業事業は規模が小さいですから収入は安定せず、贅沢できるときも、できないときもあるでしょう。

2.年金支給額縮小化の対抗策にもなり得る

今後は年金だけでは生活するに十分でなくなるかもしれません。なので年金の他に収入がずっと続く手段を持っていることは強みになるはずです。実際に年金がゼロになってしまうことも考えにくいでしょう。もしそういう年金も出せない国家になってしまったら、それは国の破たんを意味します。国は破たんを防ぐために増え続けている年金支給額を減らす努力を今後ずっと行うでしょう。そうなれば少ない年金の他に収入のチャンネル、しかも生きている間はずっとそれが継続できる手段なら、かなりの助けになります。

「継続できる収入手段」を考えると、社員やパート、アルバイトはあまり期待できません。高齢になるといずれ辞めなければならない日が来ます。個人事業であればそうなりませんが、生業としてでは顧客サービスに対応できる体力が続く限りという限度があるでしょう。その点、非生業であれば「あまり稼がなくてもOK」なので、体力が低下してもそれなりのビジネスパフォーマンスで継続できる可能性があります。

3.ビジネスにできる事の選択肢がたくさん見つかる!

生業としてビジネス選択肢を考えると、仮に自分がやりたくても収益性を考えると諦めなければならない候補がかなりあるはずです。「やりたい事」より「やれる事」でビジネスを選択しなければなりません。しかしあまり収入を大きく設定しない非生業ビジネスであれば「やりたい事」の中から選択することができます。ただし「収入が低い」を前提にしなければならないので、最初から多額の投資はリスク増になるからできないですが、収入の出ない期間が長くかかっても日常生活は困らないので、焦らずじっくりとビジネスを育てることが可能になります。

4.年金生活のモチベーション維持になる

小さくても、退職後にビジネスを始めるので毎日が退屈になりません。さらにそのビジネスに収入が出始めると、さらに大きくしたい欲望が出ます。これが仕事を継続するモチベーションになります。

これが趣味と決定的に違うところで、趣味はある程度それが上達したら飽きてしまうことがあります。一方、ビジネスであれば相手の反応は日々変わるので、それに対応する次の一手をいつも考えなければなりませんから、上達して終わるということがありません。なので工夫をし続ければ永遠に興味は尽きないでしょう。この点は非生業でも本物の生業でも同じです。

そう考えると非生業と生業の境界が見えなくなりますので、この仕事からの収入は全部自分のポケットマネーとして、家計は年金で賄うものと、完全に分ける必要があります。そうでないと生活に悪影響を及ぼします。

5.早い段階からの計画が要る

公的年金を受け取れるのは、今後は65歳からになります。しかし65歳で「よし!これから事業を始めよう」と決心できる人はどのぐらいいるでしょうか?私自身を考えると、年々歳とる毎に気力が減っていますから65歳になってから新しいことを始めて工夫しながら続けるのは難しいのではないかと思います。

なので私の場合は、公的年金に先行して受け取れる個人年金を作り、その年金収入を生活費にするための準備を35歳から始めました。さらに個人年金は受け取り額が少なく、公的年金は私が51歳で会社を退職して厚生年金保険料を払わなくなったので、こちらも受取額が少なくなりました。その「少なくなった年金額で生活するための戦略」は、節約生活です。ただ節約生活も一朝一夕にはできないので、かなり練習しなければなりません。そういう事前準備も必要です。

もうひとつ、生活方針もたてなければならないでしょう。私の場合は「死ぬまでに全預金を使う」という方針にしました。これは夫婦で完全一致していないから妥協することは有り得ますが、遺産は残してもしかたが無いと、基本的に私も妻も思っています。なので預金も将来の、多分介護施設に入ったときから、きっと全部使い切ることになるでしょう。

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非生業で老後に働こうとする人、またはその発想はそう珍しくないと思います。個人事業としてだけでもなく、例えばネットでは、派遣社員として週休5日の仕事をして、月に10万円程度の自分のための収入を得ている人が紹介されている記事もあります。

週休5日で月10万円! 賢い再就職先探し
出典:PRESIDENT Online

仕事から引退して悠悠自適生活だけがリタイアではなく「たくさん働いて、たくさんお金を稼ぐ」発想から引退するのもリタイアかもしれません。

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