リタ研ブログ 大庭夏男の早期退職法

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下流老人について書かれた記事の評価

      2017/05/07

「下流老人 になった、もと大手ゼネコン社員」の記事内容について、大庭夏男流の評価をおこないます。結論から言うと、この記事の中の主役が下流老人といわれるならば、彼が69歳というそんなに高齢でもない年齢で生活保護費を受けることになった点のみです。
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下流老人 になった、もと大手ゼネコン社員へのリンク

上記記事の彼(主役人物)の考察
1.現在の月収は生活保護費
彼がどのような客観的事実で「働くことができない」と認定されて生活保護費を受けているのかが記事では説明されていません。貯金5万円しか無いだけでは認定できないでしょうから、多分想像では病気を患っているか、既に働けない心身状態なのだと思います。69歳という年齢はそういう点で微妙です。認定されて生活保護費を受けているなら問題とは言えないですが、散財した上に生活が乱れて健康を早く劣化させ、69歳で生活保護を受けるようになったのは、どんなものか?とも感じます。しかし反対に彼の側から見ると正式に生活保護費を受けて生活しているのだから問題ないでしょう。

2.離婚とリストラが重なったストレスで散財癖がついたまま。しかし今の生活費は安定していて不満が無いという
この意味は生活保護費の12万7000円で散財できるということでしょうか?きっとそうではなく、散財したので貯金がほどんど無くなったけど、今の暮らしは12万7000円の範囲で散財できるようになったから満足だ、という意味ではないかと想像します。なぜなら彼は散財癖が抜けないと書いてあり、しかも12万7000円で満足とも書いてあるから、その両方を満たす回答はこれしか見当たりません。
そうであれば、収入に見合ったライフスタイルを確立させることが69歳にしてできた好事例とも見られるでしょう。

3.食費は1日1000円まで、しかし貯金は5万円未満。自炊や節約しなかった
自炊せずに1日1000円は、想像するにカップラーメン主食の世界ではなかろうかと。もしそうなら健康を害すること必至なので問題です。しかし自炊すれば1日1000円は、大庭夏男の単身赴任生活経験則では贅沢な食費です。でも一応彼は彼の生活能力を勘案して「1日1000円まで」と決めたのでしょうから、一応の生活管理能力はあると思われます。なので自炊と節約の精神が欠如しているのは、生活保護費を受ける要因になたっという点で問題です。

4.仕事をしていた頃は、毎日1万円以上使っていた
養う妻や子どもは既に離婚して、ということは単身だと思われますから収入に見合う出費は問題ないと思いますが、5万円しか貯蓄を残せないのはどんなものかと思います。もし結果的に無計画でそうなったならば、彼は計画能力が無さが問われます。しかし能力の欠如している人にその能力を上回ることを求めるのは不適切でしょう。しかしもし彼が最初から将来は生活保護を受けるつもりで散財していたならば、これは大問題です。あくまでも仮の話ですが、そのような将来生活設計能力欠如を装った確信的生活保護受給がいたとしたら、それは納税者にとって脅威です。これを行政は防げるでしょうか??でも彼がそうだったということはどこにも見当たりません。

5.変なプライドを持たず、誰かを頼ることができていれば変わったかも
「変なプライド」とは何かが私には記事からよく見えません。大手ゼネコンの社員だったということでしょうか?もしそうだとしたら「大手ゼネコンにいたので誰も頼れなかった」になりますが、どうもこの解釈は釈然としません。もう少し偏見を入れてみると「自分は優秀だったので他の人がアホみたいで頼れなかった」になりますが、この仮定だったら筋が通ります。でも「もし誰かを頼れば彼の生活態度を改められたのではないか」と読めますが大庭夏男の経験則では「誰かに相談したのでう失敗した」方が多数です。誰にも相談せずに一人で考えて実行する方がうまく行くことは多々ありました。なので彼のこの考えは人それぞれの性格に起因することで、一律に「誰かを頼るべき」とは言えないでしょう。

6.止めてくれる人がいなかった。トラブルも。極力自力で何とかしたい
「トラブル」が起きたようですが、金銭トラブル(民事)か暴力トラブル(刑事)なら問題です。どうも誰かに貢いだことと競馬による借金起因のトラブルみたいです。しかし最後に「今は安定した生活費に満足」みたいに書いてあるから借金トラブルも片付いたのでしょう。自力で何とかなった好事例とも受け取れると思います。

以上、大庭夏男流の評価では、彼の問題点は結果的に生活保護を受けて暮らすようになった、というところのみ問題だと考えます。彼のそれまでのライフスタイルによってはわざわざ彼のために税金を拠出して生活保護を、彼の年齢で出さなくても済んだのに、結果的に出さざるを得なくなった。もしそうだとするならば一般市民は彼によってもたらされた負担増に「下流老人」と言って罵りたい気分にさせられることは容易に想像できます。

一方、それ以外は周囲のいわゆるまじめな人から見たら、彼のライフスタイルが自分達と違うと思う違和感はあるかと思いますが、大庭夏男流の視点では彼の生き方は、枠組みとしては理想的です。

なぜならリタイア後に自分のやりたい事を徹底してやり続ける生活ができていた、と読めるからです。大庭夏男は競馬も誰かに熱を上げることもしていませんが、海外旅行とブログ執筆に熱を上げて生活しています。生活費も夫婦で月に15万円、ただし自分で貯めた個人年金で賄っているところが彼と違うところで、貯蓄は彼とはケタ違いに多くあります。でも私のやっていることは、彼のやったことと「好きなことを毎日続ける」という枠組み的には同一なものです。

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私は最近の流行語の「下流老人」という言葉が、いったいどのような老人を指すのか、想像が難しくなりました。

しかし、なーんとなく下流老人が増えて行き、自分もそのうち下流老人の仲間入りになる運命。そんな風潮がまん延していくような悪い転がり方をしている気がします。たぶん多くの人は「俺は下流だなぁ」と思い込んだら思考停止で暗い老後になってしまうだけなのではないでしょうか。

上述のもと大手ゼネコンマンは、結局生活保護で暮らすようになってしまったので「下流老人」と認識されても否定し難い状況は有りますが、もし彼に生活設計能力があり、財産は全部使った!だけど69歳からも自分の年金だけでちゃんと安定して不満なく生活できている、だったら私は彼を下流老人とは呼べません。むしろ羨ましいと思うぐらいです。

最終行に「孤独死を待つだけ」と漏らしたと書いてあります。行間を読むと「孤独死を待つのは寂しくて辛い」に読めますが、もし彼が私と同類の能天気な人間なら「あとは孤独死するだけになったので気楽になった」という解釈もできるでしょう。私はどのように私自身の孤独死直後に第三者へ死を速やかに伝えて自分を処理していただくか、が課題です。

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