リタ研ブログ 大庭夏男の早期退職法

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ボランティア団体を転々として分かったこと

      2017/05/08

ボランティア活動は組織所属や肩書き追求は諦めて「楽しめる」ことを重視した活動を選んだ方がいいです。

サラリーマン根性が抜けない退職直後は「仕事とは苦労と忍耐が付き物」と考え易いですが、これは給料や企業内昇進と引き換えだからできること。ボランティアにはふつう給料や昇進とは縁が無いので、素直に“活動が楽しい”と思えることが「次も参加したい」との原動力になります。

無償奉仕は自腹を切る金額が結構多額になるかもしれない
「手弁当に交通費自腹」は、ボランティア活動に付き物です。しかし私は外食とバスと電車の乗継ぎを合計した金額は1回の活動参加で千円から二千円になることがしばしばでした。月に数万円のお小遣いがあるならそれも許容範囲ですが、退職したらそんなに自分の自由になるお金も多くありません。自転車やバイクで通えるところに文字通り手弁当を作って持って行ける活動を選ぶとかしないと、やってられなくなります。

お金儲けが目的なら会社で働く方が納得がいく
一時期は「有償ボランティアこそやり甲斐がある!」と考えていましたが、それはアテが完全に外れました。有償ボランティアと業者の境目は無いのが実態だと思います。更に有償ボランティアは給与所得者にならない「作業請負」のこともあるため、そうなると最低賃金も適用外になってしまい、期待する収入と仕事のバランスを保つのが難しいです。もし収入が必要なら迷わず会社へ就職がいいでしょう。

気の合う人がいることは、活動へ継続参加するのに重要な要素
「仲良しクラブ」だと最初は失望しかけた活動が、実は一番ボランティア活動の肝だということが分かりました。無償でする活動は楽しければ、もっとやりたいという気分になれます。活動内容自体に興味があることに加えて、気の合う他の参加者がいるかどうかは極めて重要なことです。特に毎回参加する立場の理事やリーダーの人と気が合うようなら、毎回の参加が楽しいものになるでしょう。

男女同数参加している活動はうまく行きそうな気がする
男は力仕事ができるから、穴掘りや整地作業がはかどって一日の活動の終わりには「今日はこんなに掘った!」と満足感が得られます。一方女性は細かい仕事が得意なようで、それに人と人の橋渡しをする能力に長けているように思えます。女性ばかりの活動は妻がそういう団体に所属していますが、力仕事や大工仕事みたいなことは困っているみたいです。逆に男ばかりだと黙々とやるのはいいけど、力仕事ばっかりの一日で、疲れて終わることもありますので、男女同じ程度に混じって活動している団体がうまく行きそうなきがします。

会社員時代のスキルや知識は「頼まれたときだけ出す」とした方がいいみたい
会社では専門の仕事をしていましたから、その専門業務のスキルはかなり高く見についているはずです。それがボランティア活動へ率直に活かせればベストなのですが、あいにくその専門では他の参加者は何の知識もスキルも無いのがふつうです。たとえ『この程度なら分かるだろう』と、会社であれば当たり前の事をしたつもりでも「アイツ、難しいことばっかりしやがって・・・」と思われて煙たがられる存在に自分が追い込まれてしまうとも限りません。会社で身に着いた専門性は、誰かから頼まれたときだけ出すようにした方がうまく活動に参加し続けることができると思います。

(私の場合は)何をやるのか明確に決まっていない方がやり易い
人には性格がいろいろあり、丁寧に説明されてやることが明確でなければならない人も居れば、私のように、ザックリで何をどういうやり方でやろうが自由、という方がいい人も居ます。

その活動がどのような運営をするのかは、活動の推進役やリーダーである程度は決まるので、リーダーがどのような性格であるかで、自分の向き不向きが分かることがあります。
会社では上司は自分で選べませんでしたから、どのような性格の上司でもそれに合わせるしかありませんでした。が、ボランティア活動では、どの活動に参加するかは参加者の自由です。何回か参加してみないと向き不向きが分からないので、最初「仮入会」みたいなつもりで参加し、もし『これは自分には合わない』と思ったら理由を付けてサッと別の団体に乗り換えましょう。そういうことがボランティア活動ではできるのです。

ボランティアに参加したいのなら、自治体の役所に行けば、少なくともどこに行けばボランティア団体が調べられるか、ぐらいは手がかりを教えてもらえるでしょう。私の住む市では「市民活動センター」があります。ところが行政は縦割りで、市町村の上の都道府県が窓口になっている団体もあったりもします。

活動団体はたくさんあるので「是非ボランティアに参加してみてください」と、話をつなげたくもなりますが、実は特にやらなくても何がどう悪くなるものでもありません。
ボランティアだけが退職後のやり甲斐でもありません。その一つというだけに過ぎません。

それでももしボランティア活動をやってみたいなら、活動発表のイベントや展示会が開催される機会などを見つけて、活動内容を見て回るとともに、各団体にどんな人物が居るのか、果たして気の合う人は居るのか、など人物を見て決心するのがいいと思います。

私は紆余曲折しましたが参加者の“人に絡む要素”が活動参加にこれほど大きく影響するとは思っていませんでした。


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