リタ研ブログ 大庭夏男の早期退職法

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リストラは“場合によっては”ウェルカムにもなり得る

      2017/05/08

“リストラでクビには悲劇”ということは、そうならない場合よりも圧倒的に多数でしょうけど、少数派?の「ハッピーリストラ退職」になるケースもあります。

リストラ退職の利点

割増退職金が出る

前職外資系ではそう大きな額ではありませんでしたが、20年も勤めた前々職の会社を自己都合退職したときの退職金額に迫るものにはなりました。社員の会社に対する思い入れはさまざまなので「そろそろ転職したいと思っていた」「定年より先に辞めたいと思っていた」という個人的ニーズが有った場合に限り、リストラ退職できることはまさに”渡りに船”です。

前々職の日系企業で行われた希望退職募集では、巨額割増退職金が積まれたので大勢が応募しました。ある部署は理由あって希望退職募集対象から外されましたが、この部署の社員から苦情が会社に寄せられ、検討の結果その部署も希望退職募集範囲に急遽変更されたこともあります。

この時去って行った人は、その後転職した人が多かったようですが、元々実家の寺を継ぐつもりの人や、農業を始めた人なども居ました。“機会が有れば別の仕事に移れる人”にとってリストラ退職は決して悲劇ではありません。

しかしながら“割増退職金の額”に魅かれて、つい会社を辞めた人は、悲劇となる場合もあります。「退職金を全部返すからもう一回働かせて欲しい」と人事に言って来た例があると聞きました。

家族の“諦め”もつく

“生活に困らなければ”の話ですが、リストラ退職は自己都合退職より大きく家族の理解は得られると思います。私の前々職の自己都合退職時より前職外資系のリストラ退職の方が、家族のウケは平穏でした。理解を示したというより、これは「仕方がない・・・」と諦めたからだと思います。

しかし「会社を辞める」ときに一番面倒な手続きは、いかに家族に辞める理解と納得をしてもらうかです。これには100の説明より1の諦めの方が有効だと、私はそう実感しています。

ライフプランは複数の候補を持っておくといい

人は一途になると、それに挫折したとき立ち直りが難しいです。だから将来に複数の選択肢を予め考えておくようにしたらいいと、私はそう思っています。複数の選択肢を持っていたら、リストラ退職に直面したときに、それを機会に進路を切り替えることができますから、挫折フリーに次へ移行することが可能になります。

まとめ

私を襲ったリストラの体験と、私の考え方を書きましたが、おそらくこれが参考になるケースはそう多くないかもしれません。経営陣が全員外国人の“コテコテの外資系企業”だった特殊性と、私自身が「リストラを待っていた」という変人要素が多分に入っているからです。

更に私はこのリストラ退職がキッカケになり、その約1年後にアーリーセミリタイアの道に進みました。アーリーリタイアとは定年退職より前に退職して年金などの不労所得で生活するライフスタイルです。早期退職とも言い、私の場合はさらに“セミリタイア”です。
セミリタイアとはネット上の定義がやや不明確ですが、年金以外に何らかの収入がある生活を指すと私は考えています。「本業が年金生活者で副業でお小遣い稼ぎをやっている」というようなライフスタイルです。

こんなあやふやなセミリタイアという進路を選んでしまった理由は「まだそこが未開拓だから」です。「お小遣い稼ぎをやる」と言って、いったい何をやるのか?ビジネスとは何が違うのか?趣味とどう違うのか?開拓すべきことがたくさんありますので、それを退職後おセカンドライフにしました。

そのあやふやな道へ私の背中をポンと押してくれたのがリストラと、退職してからの“再就職先が見つからなかった”という事実です。これが正解なのか不正解なのかはまったく分かりません。でももう舵を切っているので、また次の分岐路に差し掛かるまでこのライフスタイルを続けるつもりです。


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