株式投資で「盆栽」ができるメカニズム
株式投資の「盆栽」とは、
購入した後に株価の成長が思わしくなく、手放そうかと思った頃には購入価格を割って含み損を抱えたまま、売るに売れず、じっとそのまま保有を続け、毎日見ては今日もまた売れないかぁ、とため息つきながらも眺める銘柄のこと。
しかも株の盆栽は1つや2つではなく、自分の手持ち銘柄リストの多くを占めるようにまで「成長?」しているのがありがちなパターン。私もその仲間です。この3年間は私にとっては失われた3年間でしたが、ここらでその盆栽達がなぜ私の手持ちリストの中で増殖してきたのか、何が問題で、どうできそうなのか、まとめて書いて戒めにしようかと思います。
盆栽ができる仕組みは、損切りしない方針だから
損切りしなくてもいつかは上げる!
こういう投資方針を持っている人、あるいは方針は無くともとにかく損を確定させることは考えただけで無理!と思う人は、買った銘柄のうちいくつかは値下がりするのは、もうこれは確率のなせる業のように発生してしまいます。
この時点で「盆栽を1つ買った」ことになります。
しかし私は世が世なら盆栽を所有してもそんなに心配することない!と思っていましたし、過去20年以上に渡り盆栽はいつか買い手がつき、誰か別の人に渡って行ってくれました。
ところが盆栽がたくさんできてしまうと大変です!
私は足掛け3年前ぐらいから嫌な予感を感じていました。
当時はまだ市場全体の株価は上向き傾向だったので、積極的に売り買いしていましたが、なぜか盆栽がその頃我がリストに登場し始めたわけです。
この頃からなぜか私が物色した銘柄に、上がるヤツと、買って一旦上がったけど直後に急降下してそれっきりのものとが出てきました。上がるヤツはともかくも、上がってすぐ下げた銘柄は、よく分からないけど仕手株系のようなヤツ。つまり欲かいて手出して・・・という銘柄です。それもその仕手株の香りの企業は小粒ながら私も名前をよく知る、しかも業務内容もかつての自分の職業柄よく理解できる「すぐれた技術を持つ会社」だったので購入を決めたヤツでした。
ま、オレも納得する会社の株だから安心さ!とか思ってサッサと買ってしまったのが盆栽の始まりです。
しかし、市場の株価全体が上げ方向なら、買いからそう遠くないうちにどこかで購入価格は上回ってくることもあるでしょう。しかし日本の株式市場は2018年に入ってからいまだに良くてヨコヨコ相場です。
ヨコヨコ相場では買う気にならず、売れるものを売るになったのが盆栽を増やす原動力になった
買ってもすぐ売れんだろうから、多少の利がのったら売るか!
この頃から売りばかりしていました。売れるものは売り払い、それで残ったのが盆栽です。これで私のリストには10銘柄に迫る盆栽が毎日並び続くという状態になった。これが2018年の半ばころかと思います。当時は私のご近所さんも株をされていて「うわー!あなた盆栽ばかりね!」と言われ、初めてこういうのが盆栽というのだと、お勉強させていただいたのを覚えています。
しかし事態はなお悪化しました。
売れないから資金が少なく、しかたがないので低位株を!と、これが更に盆栽づくりに磨きをかけました
低位株は低位になっている理由があるのですね。
ちょっとやそっとでは上がらないわけです。株は景気回復すると優良株から上がり始めることが多いですが、優良株は高くてなかなか買えません。景気回復が続き、優良株が買われに買われ市場が活況になったころ、出遅れとして低位株も買われ始めという格好でやっと上がる、みたいな。だからサッパリ売れない盆栽が今では両手で数えることができないほど我がリストにあります!、と言うか保有全銘柄盆栽です!と言い切ってもいいぐらいです。
しかしなぜか盆栽は盆栽で、大きくならないけど、市場が急降下してもさほど盆栽達は値を下げません。きっと下がり切っているからでしょう。
私は投資金額はそう大きくしていませんけど、今現在は安い軽自動車なら買えるぐらいの含み損を抱えた盆栽達を持っています。
でも今さら損切りしません
今損切りすることはホントにホントに損を確定させることになってしまうからです。
しかし今はもうこの戦略以外に無いのが実情。この先どうなるか分かりませんが盆栽の分類をして、とりあえずリストの中で置き場所を変えて眺めています。
リストの中で置き場所を変えるというのは・・・役割を盆栽に付けました
まず、優秀な株主優待のある銘柄。基本これは少々値が上げても手放しません。その優待で送られてくる品物は家族をかなり喜ばせているからです。
次に、株主配当がある銘柄。これらは購入価格より上げたら即売ろうと思いますが、損切りせずに置いておきます。
残るのが優待も配当も無い銘柄。配当が激安のもここに入れています。これらは問題児。どう処分するか、毎日考えよう! でもこれらの中には1銘柄で含み損20万円級のモンスター盆栽もあるので、まあこれは誰かと株の話しをする場合の自虐ネタと今はなっています。でも頭痛いです。