リタ研ブログ 大庭夏男の早期退職法

リタイアメントの生活改善研究ブログ

長く働き続けることはあまり現実的選択肢ではないらしい話

      2017/05/08

ネットを徘徊していたら、意味深な記事があったので、内容を検討してみることにしました。リタイアするに十分だと思われお金が貯まっていないからといって「それなら長く働き続ければいい」というのはあまり現実的ではない、ということらしいです。
↓↓↓(下記URLをクリックしてご覧ください)
http://www.lifehacker.jp/2015/11/151109_retirement_beefup.html

書かれていることをザックリまとめると

●ウェルズ・ファーゴ(米国金融機関だからアメリカ人についての話だと思うが・・・)の調査では自分が働き続けたいと思った年齢より早くリタイアした人が半数ぐらいいた

●リタイアが早まった原因は“予期せぬ事態が起きたから”

●思わぬ“早期リタイア”に備える貯蓄とやりくりは必要だ

ここで語られている「早くリタイア」とは、私、大庭夏男が執行したアーリーリタイアとは少し違って、その当人が「自分は○○歳まで働き続けよう」と決心した年齢より早く退職してしまうことです。

自分で決心した年齢まで働き続けられる人は全体の半数ぐらい。なので残りの半数は“予期せぬ早期リタイア”になってしまっているので、事前にそうなってもやっていける貯蓄と生活やりくりを考えておいた方がいい、とまとめています。

ここから先は大庭夏男の雑感ですが・・・

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上述の「予期せぬ事態」は良くも悪くもリタイアのキモです!

記事では健康上の理由とか勤め先の理由が、この予期せぬ事態としてあげられています。こういうことは現に会社員をやっているとついて回るリスクであることは間違いありません。病気やリストラは年齢にあまり関係なく誰にでもつきまとう可能性だからです。ただ、そうなった後に復活させられるか、諦めてリタイアに進むか、が年齢によって大きな違いを生むだろうなぁ、と私は実感します。

場合分けを考えてみると・・・

1.「予期せぬ事態」にみまわれて一時期働けなくなり、生活が苦しくなるけど、保険や妻のパートでなんとかピンチを切り抜けて、再び就職に成功して、また生活費のために働き続けるケース

2.「予期せぬ事態」にみまわれて一時期働けなくなり、生活が苦しくなり、年金か妻のパートで最低限なんとか生活を続け、再就職を試みるけど何度もうまく行かず、そのうちやる気も落ちて、成り行き的にリタイアしてしまう。

3.「予期せぬ事態」にみまわれて一時期働けなくなり、生活はやりくりしなければならないけど「こんな暮らしでいいのであれば、もう働かなくてもいいかもなぁ」と思うようになり、そのままリタイアに路線変更してしまう。

年齢が若いと1.のケースが実現しやすく・・・別の言い方をすると1.のケースのように「また働きなさい!」と誰かから言われるか「働かないわけにはいかんなぁ」と暗に自分に言い聞かせるようになりやすいでしょう。

なので自律的にまた働き始める(これを社会復帰と言うのか?会社復帰か?)ようになれます(なってしまいます)。

一方、アラ還暦プラスマイナス10歳になると・・・

一旦予期せぬ事態で会社を離れると、再び会社に受け入れてもらうのがたいへん過ぎる(これはマイナス要因)これだと2.のケースになる可能性が高いでしょう。

他方、住宅ローンが終わる、子どもが独立する、貯金がそこそこ貯まっている、妻がパートに行き始めた・・・など若い頃に無かった新しい環境が出来つつあります(これはプラス要因)こんな要因に気づけば3.のケースになれる(予期せずなってしまう)ことがあります。

私のケースはまさに上述3.のパターンで、会社のリストラという予期せぬ事態が勃発したことがリタイアの根本理由ですが、退職直後は週休3日か4日勤務で会社かNPO団体再就職希望でした。しかしその希望叶わず「それでは独立起業」と考えましたが、すでに生活資金は欲をかかなければ「足りる」状態だったので、他人視線からはリタイアメントとしか思えないだろう“セミリタイアメント”という超「ゆるい起業」に行きつきました。

上記リンク先の記事は、2.のケースに陥らないように貯蓄をしておきなさいと主張しています。人によってはそれで助かり、最悪事態にならないで済むハッピーがあるでしょう。しかし「すでに準備はできている」「生活費はなんとかなる程度貯まっている」状態になると“こじんまりした生活だけが待っている”と言えます。上述3.のケースは私の生活そのものですが、正真正銘の“こじんまりした生活”。でもそれで満足、十分に楽しい!たぶんこういうのを「プア充」と言うのだろうと思います。

私はそのライフスタイルで良い!と考え、今後死ぬまでこういうライフスタイルを続けることが楽しみになっていますが、世の中にはそんな志向の人ばかりではないハズです。

「・・・こんなちっぽけな暮らしぶりになってしまった・・・」と感じる人も多いのでは??

なので貯蓄だけしてもつまらない生活が待っているだけ(と感じる)可能性があるし、私のように貯蓄額を眺めて「もう生活はなんとかなる」と思うことがハングリー精神を減退させる理由になってしまうかもしれないです。だから貯蓄するだけでは不十分で、リタイア後のライフスタイルを考えて、早い時期からその軌道に乗ることが不可欠だと考えています。

前述リンク先記事は「働き続けることは、そうできない事態を想定しておく必要があるよ」は、まさに当たっていると思いますが、貯蓄とやりくりの必要性だけが書かれ、ライフスタイルの視点が解説不足だと思います。

私の場合は、たまたま理想とするライフスタイルが、こじんまりした生活だったので、予期せぬ事態をアーリーリタイアのきっかけ、または「言い訳」に使って目標を果たしました。

もし「こじんまりした・・・」が嫌な人は・・・どうしたらいいのでしょうねぇ??私には想像できません。私の感覚では、それなりに歳いった人は「これから再びスケールデカく羽ばたくぞ!」は現実的でないと思います。病気になったり解雇されたり自分の事業が破たんするような「予期せぬ事態」は上述リンク先記事が言うように、半数近くの人にふりかかってくるからです。

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