リタ研ブログ 大庭夏男の早期退職法

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会社ではじめる「上から目線」脱出の練習をするはなし

      2017/05/07

今日、この記事を読んで「そういえば、そんなことがあったなぁ・・・」と思い出しました。会社を辞めて「一生活者」になる前に、上から目線の「染み」を直す練習が必要です!
その記事とは、
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「上から目線」では地域に溶け込めない 意外に気付かず敬遠されるシニアも(zakzak)記事へのリンク

記事タイトルにある「意外に気付かず・・・」は本当です。
記事中に、会合の席でヨソの奥さんに「お茶!」と言ってしまって総スカンを食らった悲劇のシニア男子の物語が載っています。これは「ついうっかり」会社員時代に慣れたクセをついうっかり出してしまった例ですが、この他にも、まったくそれが上から目線だとは本人に意識が無い場合もあると思われます。

例えば宴会で年下の者に「あんたそこに座って、そっちのキミはそこに・・・」と、席順には礼儀がある!と、謎の常識を押し付けて、その後ずっと煙たがられている准高齢者が私の知人にいます。彼は日頃から「年齢差など関係ない」と言っている人だからきっと上から目線になるつもりは毛頭ないのですが、態度に上から目線が出てしまっている好事例かもしれません。

そういう私自身は、他人から上から目線だと指摘されたことは一度もありませんが、家族には「おとうさんの上から目線発言やめて!」と頻繁に言われるから、きっと他人は遠慮して指摘しないだけなのかもしれないです。

どういうのが上から目線的発言とか態度になるのか・・・
これを判断するのはけっこう難しいと思います。

上述の、ヨソの奥さんに「お茶」を持ってくるように命令した、は明らかに自分の方が立場が上の人間なんだから「俺の言うとおりに動け」との、まさに上から目線行動で、誰から見ても会社組織の縦社会でしか通用できないのは明らかです。だからこんな上から目線行動を直すのは比較的簡単で、他人に命令しないように「・・・お願いします」とか「・・・してもらってもいいですか」と、欲しいことをお願いするように練習できると思います。

次に気がつかないのは、上述リンク記事に書いてある「若者を君づけで呼ぶ」です。ついひと昔まで若年者に君をつけて呼ぶことはアタリマエでした。今でも中学生ぐらいまでの人を「○○君」と呼ぶのはよくあることですが、大学生の場合にも「○○君」と呼ぶシニアはふつうにいます。

そもそも「君」は丁寧語だから「何がおかしいんだね?」と、そういうシニアから言われそうですが、実際に私が辞めた前前職会社の先輩から「大庭君」と呼ばれたとき、腹が立ちました。

なぜ腹が立ったのか・・・
まさに上から目線を感じ取ったからです。
その会社では部下に「君」をつけて呼ぶ習慣がありましたから、辞めてもなお彼は私より上位と思っているわけです。他人と会ったとき、自分と相手とどちらが上位か評価する習慣。この習慣は誰かから指摘されたら「もはや間違っている」と、当人は理解できると思いますが、慣れた習慣を直すのは容易ではありません。

一番難しいのは自分が「良いことだと思うこと」を直すことです。
たとえば、会社の会議では、自分の意見をハッキリ言って、主張を明確にする。とか、マネージャーは会議中のさまざまな意見や要求をまとめる。こんな態度は「良いこと」に間違いありません。この態度は会社だけでなく、どこに出ても多分間違いない立派な態度なのですが、これが場合によりアイツは上から目線のヤツだ、の原因となる可能性があります。

多分私が家庭で「おとうさんの上から目線発言やめて!」と言われるのはこのためではないかと思います。
なぜそのような「良いこと」をしてはイケナイのか・・・
妻や子が言うには「議論みたいな会話じゃなくて、会話そのものを楽しむように話せないの!」との文句にその理由が隠されているのだと思います。

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多分、地域の会合などの会議では、会議は会議でも会社とは違って「井戸端会議」なのだと思わなくてはいけないのでしょう。井戸端会議は意見集約よりも「ねえねえ!私の話聞いて!」みたいな他愛の無い話やグチや噂話に花を咲かせることが楽しみであって、そこに会社出身者のシニアがしゃしゃり出て「君たちは何が言いたいの?」のように場を仕切ろうとしたら、コイツ上から目線!とレッテルを貼られるかもしれません。私も町内会ではそれに気を付けていますが、多分何か煙たがられているのは否定できません。

ではどうしたら会社を辞めた途端から「上から目線なヤツ」とならないようにできそうか・・・
会社では課長になっても部長になっても、グループの宴会ではいつも「幹事役」をやることです。お店を探して予約を入れ、宴会の席でビールが足りなくなったら注文する。そういう幹事をやっていると「いつも上から目線なヤツ」にならないでいられる耐性がつきます。

でも一旦「上から目線」が染みつくとなかなか宴会の幹事ができませんから、昇進するのとは別に、30歳代ぐらいから仕事一本槍にならずに宴会幹事や、労働組合委員などの「お世話活動」もやり「会社イコール仕事する場」だけではない「会社生活全体」を身に着けられるように「練習」しておくのがシニアに備えるために大事なんじゃないかと、私は会社を辞めてからそう感じました。

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