リタ研ブログ 大庭夏男の早期退職法

リタイアメントの生活改善研究ブログ

「再就職したくないんだが」と夫が言い出したときの、妻への参考記事

      2017/05/08

当ブログは会社を辞めてもう再び勤めない側の視点からの記事ばかりを書いてきましたが、それを受け入れる側視点の記事も要るのではないかと思うようになりました。
なぜなら姉妹ブログの「アーリーセミリタイア生活日記」へGoogleなど検索エンジン経由で来たいただいた方々が入れた「検索キーワード」の中に「夫がもう会社辞めて働かないと言っているけどどうしよう・・・」と焦る妻のアクセスがあるからです。

夫婦は共同体だから夫の希望が必ずしも通るとは限りませんが、経済的になんとかなるのであれば、嫌がる理由を持っている夫を無理やり再就職させるのも私は問題ではないかと思います。
ここで双方の欲求のぶつかり合いを整理できたらいいなぁ、と思ったので、大庭夏男のしでかしてきたアーリーリタイア経験を基に「再就職しないよ、俺!」と夫が言い出したときの妻側の初期対策について思うところを書き並べてみたいと思います。念のために書きますが、これは夫のリタイア願望を駆逐するための対策ではありません。

対策1.夫の精神は健全かどうかを確かめる

仕事や会社生活に疲れ切り、うつ病にかかっているか、その前段階かどうかを見極めることは大事です。外見的にそう見えなくても、カラ元気だして最後のお勤めをしていることが往々にしてありますから、もしそんな気配が見えたら無理やり働かせ続けようとしたらいけないと思います。病気が悪化します。

ただ、もしかしたら一旦今までの会社と縁切りして休養すれば、また「勤めてみよう」と元気が復活することがあるかもしれません。

対策2.退職後に、夫自身が具体的行動案を持っているかどうかを確かめる

もし元気で、しかも「もう勤めたくはないんだ」と考えているようなら、具体的に何かやりたい腹案がある可能性があります。その腹案とは自分で店を開くようなものから、自室に引きこもって自分の世界に生きることにしよう、なんて大庭夏男の世界に似たことまで、まさに月からスッポンまでありましょう。

ここで妻としては、

(1)その行動を夫は末永く継続していくことができそうか

これを分析しないとならないのではないでしょうか?なぜなら「やってみたけど違った」となるようでは、その後に夫は生き甲斐を失うことになります。生き甲斐を失ってしまうことは組織に属さない男にとっては苦痛で、どうしていいか分からなくなってしまいます。

(2)妻の暮らしにどう影響するか

お金がいっぱい必要な行動を考えているとしたら家計への影響をかんがえなきゃならないでしょう。自宅にいつも居る、これに妻が対応できるかどうかは家計以上に難問です。特に今まで仲の良い夫婦であった場合、妻も夫も「いつも一緒」のストレスがどれだけ大きいかは想像できず「まあ、なんとかなるでしょ」が甘い考えであることには気づきません。だから何をおいても“四六時中夫婦が同じ家の中に居ないで済むような仕組みを用意する”ことは極めて大事です。

ちなみに、大庭夏男家の場合は、妻が自分のお小遣いを稼ぐためにデパ地下の販売員事業を始めることで結果的にこの対策できています。

対策3.夫の性格が外交的なのか内向的なのか、確認する

もし内向的なら安心できる確率が上がり、外交的だったら心配だと思います。ここで言う内向的とは「独りで過ごしている時間は自分に元気を与えてくれる」ということで、外交的とは「他の誰かに元気をもらわないと沈んでしまう」ような意味です。社交的かどうかではありません。

男は多かれ少なかれ会社を辞めたら社交は減り、孤高になるか限定した社交しかしないように変化が出ます。こんなとき内向的な人は「待ってました!」状態ですから安心です。が、外交的な人は自分を支える他の人が一気に減少するから元気が減ります。これは妻にとって由々しいこと、八つ当たりされたり・・・とか。

ただ、どの人も内向と外向の資質の組み合わせ割合が違うだけで両極端ではないはず。ちなみに大庭夏男は内向的エッセンスが高いですが100%ではありません。なのでときどき他の人との付き合いは必要です。もし外交的要素が高い場合はフルタイムに近い付き合い環境が必須で、内向的要素が高ければ、もしかしたら普段は自室に引きこもり、ときどき家族と会話するぐらいで完全にOKの人もいるはずです。

対策4.世間体への影響を予想して覚悟する

男の世間体は自分でナントカするでしょう。もしフーテン暮らしがカッコ悪いと思ったら確実に再就職するとか起業するとかするでしょう。むしろ自由気ままライフスタイルに憧れて人様から「自由で気まま!いいですねぇ、羨ましい!」なんて言われる“新種の世間体”に望みと期待をかけている男が大庭夏男みたいにアーリーリタイアに熱を上げるから、付随する課題が生まれるのです。まあ定年退職後に再就職しないのも、そういう“男のロマン”があるのかもしれません。

だけど女社会の世間体はもっと保守的、というか保守的女性集団が、
「なんで旦那のリタイアを許したの??」
「どうして旦那さんいつも家にいるの?」
「ご主人この頃どうしちゃったの?」と数限りなく聞いてくるのがその種の保守的世間体の存在に気付かさせてくれます。

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世間体とは「自分のライフスタイルの評価」と考えるのが、いわば男の論理、
それとは別に「世間的に、よく見られる、いつもの夫像を、みんなが守ること」という保守的世間体が存在すると思われます。そして近所やパート職場の保守層にいつも同じことを質問され・・・というか質問形式で実は「そんな旦那さんの態度、良くないからやめさせなさいよ!」と圧力をかけることにつながっています。もし夫の「もう勤めたくなくなっちゃった」を許すと、このような周辺外部の圧力が増すことは、東京の隣は何をする人ぞ地帯を除き、日本ではほぼ確実なので、対策はガマンする覚悟、しか無いのではないでしょうか。

いろいろ書きましたが、最後の最後に夫の再就職を突きつける切り札は「あんたが勤めをやめたらウチは年金だけじゃ暮らせないんだからね!」という経済封鎖みたいな殺し文句を言うことになると思います。今まで家計は妻に任せきりで事情は何も分からない夫は、きっと反論できません。なので仕方なく再就職するでしょうけど、果たしてそれで夫は心身ともになんとか妥協してやっていけるのでしょうか?ここも見なければなりませんよ。

逆に、もし夫が早くリタイアしたいのなら、できるだけ若いうちから家計の主導権を握っておくことです。

家計は家庭内の戦略資源です!

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