このところの定番になってしまった「休むべし」
「売るべし 買うべし 休むべし」とか「休むも相場」と言って、株を買ったり売ったりするだけが能じゃないよと、相場の諺は教えていますが、一旦休みだしたらお尻に根が生えたみたいに買いに出られなくなってしまった今日この頃です。
昨日の日経平均は上げ、今日も上げていますが、買いたい興奮が生まれません。
どちらかといえば、持ち玉を売ってしまいたくて、ちょっと上がったらすぐ売り払うもんだから、千円とか二千円の利確ばかりの日々になり、その戦術で売ってしまったインベスターズクラウド(1435)は、もう4300円の高値になってしまいました。他にもラクス(3923)も売りを焦り過ぎました。
もしかしたら、あとになってみると今は「休み」ではなく「売るべし 買うべし」相場になっているのかもしれません。それを何で「休み」と決め込んでいるのか・・・
不安材料目白押しに“見える”から、今は休んで様子見しよう、になっているからです。
ロイター、ブルームバーグ、投信1、マネーボイスなどをチラ見すると「トランプ大統領誕生で株価は○○下がる」とか「トランプでもヒラリーでもないプランCがある」、「ドイツ銀行の絶望」に「ダウのバブル崩壊は近い」など、特に「魔の10月」に絡んでいるように見せかけた、実に文章の上手い、しっかり読み手にそう信じ込ませる記事が並び、それらを読むに連れ「しばらくは買わんで売りを急ごう」となっているんです。
はたして経済コラムは、読者のことを親身に心配して警鐘を鳴らしてくれているのでしょうか?
それとも、もっと深い「不安になると得する」集団による戦略的記事なんでしょうか。
そんなことを考えながら、今日もたぶん大引けまでチャートを眺めているばかりで、たぶん買いません。たぶんその後「買っときゃよかった!」と思うばかりの、たぶんばかりが暗躍する「魔の10月」です。