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UバーンとSバーンの電車の切符の買い方

ドイツではシュツットガルトでも他の主要都市でも近郊通勤電車のSバーンと、市内電車兼地下鉄のUバーンがあり、両者は共通切符として自動販売機で乗車前に買います。

 

乗車後にも車内で購入は可能なようですが、検札係の人は高圧的で、言葉がうまく通じないと無賃乗車の疑いで警察に突き出される可能性が、けっこう高いと思います。検札係りの人は黒いジャンパーのような上着を着て、車掌というよりも無賃乗車摘発官というイメージですから、絶対に乗車前に切符を買っておくのがいいと思います。実際に摘発されていると思われる場面を見ましたが、日本みたいに優しくないです。

 

切符の自動販売機はどの駅にもあります。

Uバーンは電車の色と同じ黄色。Sバーンはやっぱり電車の色に近い赤っぽい色です。

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見てすぐ“困る”のです。路線図が書いてありません。書いてあるのはずらーっと並んだ駅名です。しかもドイツ語。さらに文字がすごく小さいです。これがドイツスタイル。日本のように利便性をよく工夫するような仕掛けはありません。それに代わって扱うどの駅名も漏らさずに調べられるようアルファベット順に本の索引のように、きめ細かく書いてあります。だから行くべき駅名を知っていて、読める視力があるなら、この索引を使って料金が確実に検索できるように作られています。

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行先の駅名を知るには、主要駅のインフォメーションに置いてある路線図を書いたパンフレットをいただいてきます。これにはゾーン別に細かく書かれた路線図が載っています。アラフィフになると読むのにメガネがゼッタイ要ります。これで駅名を調べた後、販売機の索引で駅名を探し、その駅番号を販売機右側のテンキーで入力します。
テンキーは二つ並んでいますが、写真の右にあるものはクレジットカード払いするときの暗証番号入力用です。

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ただ料金を表示させるには、どのタイプの切符にするかも番号を入力しなければなりません。テンキーの下側には、一人用、一人と犬一匹用、一人と自転車一台用、近場用、大人四人用、大人と子供の四人用、一人の一日乗車券、五人までの一日乗車券、一週間券、一ヵ月券、などなどさまざまな切符が選べるようになっています。これのどれを買うかを決めて番号を入力し、行先駅番号を入力したら、金額が表示されるので、現金かクレジットカードで買えます。ちなみに日本のクレジットカードも問題なく通用しました。

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何をどの順番でテンキーに入力するかは、ディスプレイで表示されますから、多少慣れれば難しくないでしょう。ドイツ語の他に英語表示にも切り替えられますから、簡単な英単語が分かればOKです。

 

さまざまな種類がある切符のうち、お買い得なのは五人までの一日乗車券です。
これは夫婦二人で使っても、それぞれの片道切符で往復するより割安なケースが多いです。特に遠くへ行くとお得度が増します。ただ、この切符は全線で使えるとは限らず、どのゾーン内で使うのか?を決めて買わなければなりません。

 

そのためには、一日乗車券の番号を入力した後に、その日に行く一番遠い駅の番号を入力したら適切なゾーンの切符の料金が出て来ますから簡単に変えます。

「どのゾーンに該当するか?」を、もし路線図から調べようとしたら、メガネをかけてよく分からない路線図と10分以上格闘しなければ目的地がどのゾーンか解読することはできないでしょう。

ドイツの鉄道 ドイツバーンの乗り方について

ドイツの国鉄 ドイツバーンに乗ってシュツットガルトから西へ約1時間ちょっとのところにあるカールスルーエという街に半日旅行しました。

 

ドイツ人の友人は「俺はカールスルーエが一番好きだ、あそこはクレイジーだぜ」みたいなことを言うので、試しにどんな街なのか訪ねてみたくなりました。カールスルーエはライン川の近くにある街で、ドイツのリゾート地バーデンバーデンの玄関口みたいなロケーションにあります。ここにもカールスルーエ大学があって大学の街でもあるらしいので、大学の街テュービンゲンがあまりにも気に入ったから、カールスルーエにも興味を持ちました。

 

シュツットガルトから普通列車でも特急でもあまり所要時間に大差ないという友人の話なので、普通列車専用のシュツットガルト地域内一日フ周遊券で行くことにしました。下の写真がその周遊券です。これは二人分で29ユーロ(約4千円)。多分片道切符を4枚買うより安いということでした。

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この切符は駅の有人乗車券売り場で買えます。日本のJRのみどりの窓口のような「赤い窓口」みたいな乗車券売り場がシュツットガルト駅にあります。入り口には案内係りのおばさんがいて、ドイツ語とちょっとの英語を使って「この整理券を持って席で待っているように」と言ったと・・・想像しました。椅子で待っていると10か所ぐらいある窓口に番号が表示されるので、自分の番号になったらそこに行きます。日本のみどりの窓口は列に並ばなければならないけど、ドイツバーンでは銀行のように椅子で番号が呼ばれるまで待っていればいいのです。

 

窓口の人は英語を話しましたから「二人でこれからカールスルーエまで往復旅行するけど、普通に切符を買う他に、もっと安く行ける手段はありますか?」と尋ねたら一日周遊券を薦められました。「帰りは何時にカールスルーエを出るの?」と聞かれましたので「まだ決めていない」と言ったら「大体でもいいから言って」と。なぜそこまで知る必要があるのかと思ったら、周遊券とは別に、オススメ列車を書いた紙を印刷してくれるのですね。これは実に役に立つ情報でした。乗り換えなしの直行列車の発車時刻が、どのホームから発車するかも合わせて、第三候補の列車まで書かれてあります。これは日本にはあまり無いサービスだと思います。旅行に便利な役立つ情報でした。写真に写る「Your Travel Connection」と書いてある紙がそれです。

 

ドイツバーンの列車は電車の他に、日本ではあまり観なくなった機関車と客車の組み合わせ列車もまだたくさん走っています。シュツットガルトから乗車した列車も、この機関車+客車タイプでした。ドイツの機関車+客車タイプ列車の特徴は、他の多くの鉄道は機関車が客車を引っ張って走るのに、ドイツでは引っ張る場合もあるし、押す場合もある、というところがユニークです。

機関車はこれです。これから客車を押してカールスルーエまで行く直前の写真です。

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その列車のもう一方の先端の客車は、こんなふうに運転席だけ付いています。これは機関車でなくて客車なのですが、ここに運転席を付けて一番後ろで押す機関車を運転士の人がコントロールできるから、いちいち機関車を後ろから前に付け替えしないで、そのまんまバック運転が簡単にできるというところがスグレモノです。

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それとドイツの列車は前後の振動があまりなく、駅を出るときにスーッと気づいたら動いていた!みたいな乗り心地です。その理由は連結器にこの写真のような強力な緩衝装置が付いているからなのです。日本では新幹線車両などにもう少しコンパクトなものが付いていますが、こんなデカイものはありません。

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さらにドイツでは大抵の場合、列車や電車に自転車が積み込めます。自転車料金は要るのですが、自転車を持っていれば遠くまで自転車で旅行するのも簡単にできます。

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ちなみにこれは近郊電車内で、自転車が載っているところです。

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車内は二階建てになっていて、二階席はこんなイメージでキレイでした。客車なのでモーターの騒音が無くて静か。他にも乗客が何人も乗っていましたが、皆静かにしていて最近の日本のJRより社内は静粛な雰囲気です。乗車してしばらくすると車掌が来て乗車券をチェックして行きました。

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実はシュツットガルト駅は近々地下駅になってしまうらしいです。地元ではそれに反対する人達の反対運動のデモ行進をやっていました。その工事はもう始まっているので、大工事の末、きっと何年後かにはこの地上にある風景はまったく変わって近代的な新しい街が出現するものと思われます。こんなのどかなノスタルジックなムード漂うシュツットガルト駅はもうすぐ見られなくなるでしょう。

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カールスルーエからシュツットガルトに向か列車は、電車タイプでした。

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少し古い車両で、椅子が汚れていて、往路の客車より快適ではありませんでしたが、椅子の汚さを除いて他は日本並み。カールスルーエは大学の街らしく、学生とおぼしき若者がたくさん乗っていましたが、彼らは手に厚さ5センチぐらいの本を持ち、席でそれを読んではノートにメモをとっていました。こういう光景は今回のドイツ旅行のあちこちで目にできたので、ドイツ人はかなり勉強熱心だと私はそう納得しました。

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ちなみに、DBの駅での列車発車風景を映した動画は以下です。

下の動画はシュツットガルト近郊駅で上述した、機関車が客車を押して走るタイプの発車光景です。

次はSバーンの電車到着と発車の光景です。電車が到着したら、ドアにあるボタンかレバーを操作してドアを開けるようになっています。困るのは壊れているのか?ボタンを押しても開かないドアがときどきあることでした。