私は豪華なホテルに泊まることにあまり興味がありません。むしろビジネスホテルや駅前旅館、場末の安宿に憧れるので、今回の宿泊はドイツに住む友人に頼み、彼の自宅近くの住宅街の中にある民宿な感じのホテルを予約してもらいました。
ホテルのある場所は、シュツットガルト中央駅からUバーンに乗って20分ぐらいで到着する街、海抜400メートルぐらいの高原みたいな場所、メーリンゲンです。
メーリンゲンは東京近郊で言えば、さしずめ東村山みたいな感じのする場所です。駅近くにはスーパーマーケットやアパートがあり、駅前通りで一応の日常買い物ができます。
これはWikipediaによると文化博物館だそうです。
http://de.wikipedia.org/wiki/Möhringen_(Stuttgart)
ノスタルジックな雰囲気がありました。
ここはレストラン。シュツットガルトでは高額なシーフードが食べられます。私としては値段は高いけどドイツで「うまかった!」と思ったのがこのシーフードでした。
街は“東村山のように”基本、住宅街です。
でも、牛がいて畑がたくさんある牧歌的な場所でもあります。
そういう静かな空気がきれいなところに宿泊した「シュツットガルト アクツェントホテル メーリンガーホフ」があります。
http://www.hotel-moehringerhof.de/en
まさに住宅街の中にある、ふつうの、だけどかなり大きな戸建住宅を使った、アクツェントグループのフランチャイズホテルだと思います。
部屋は一番上の、天井が斜めになっているジュニアスイートでした。
ジュニアスイートの部屋にした理由は、ここしかバスタブが無いと言われたからです。バスタブははたして必要か?妻と行く前にさんざんディスカッションしました。なにしろジュニアスイートルームは値段が高いからです。でもドイツの6月はまだ寒いみたいだから、寒さに震えてシャワーは嫌だと妻が言うので、そうしました。シュツットガルトで開催されるイベントと重なったため、料金はさらに高くなり二人で一泊130ユーロしました。
「値段の割に・・・」と妻は不満そうでしたが、部屋にはハブラシも湯沸しポットもありません。朝食付きですが、朝食はコーヒー以外に暖かいものというのがありません。ハムやチーズのように“切って並べれば済むもの”しか並んでいません。私はそれで十分でしたが、これも妻を不満にさせるものでした。後でドイツの友人に聞いたら「ドイツではそんなものだ」と言っていました「だけど朝食にはスクランブルエッグぐらいはふつう出すぜ」とも言っていました。
しかし部屋はこぎれいで、外は静か。午後9時ぐらいになるとホテルの入り口ドアは施錠されてしまいますが、部屋鍵で裏口ドアが開けられる仕組みになっているから24時間出入り自由です。
ただ開錠は、鍵を鍵穴にさし込んで、何周もグルグルと鍵を回さなければならないところが日本の鍵と違うところで、最初これが開かなくて迷いました。
これは部屋に備え付けのホテルの案内書きの表紙。
このように家族経営の、民宿です。ただ名前はホテルとなっています。
主にビジネス宿泊のお客が多いようでした。大型バスでやって来た団体もいました。ダンサーがここに住んでいるらしいです。そのためMAMMA MIA!などのチケットが少しディスカウントで売られているみたいでしたが、それでも新幹線に乗るぐらい高いのでやめました。
ホテルの案内書きのスタイルがこれです。これは実にドイツ流の特徴がよく出ています。ドイツではこんなふうにアルファベット順に文章で解説する式の記述が一般的。日本で一般的な「食事のときは」とか「外出の際は」みたいな機能別にはなっていません。しかも図での説明もあまりありませんから、辞書を引くような感じで情報を解読します。
ホテルにはホテルの車もありましたが、私どもは使いませんでした。
最寄り駅から歩いて10分ぐらいでここに着けます。
最寄り駅は、メーリンゲン駅からもう少し先のメーリンゲン フライバド駅です。下の写真がその駅ですが、駅の他にはうっそうとした森しか見えないところでした。
シュツットガルト空港からSバーンとUバーンを乗り継いでここに来られますが、何も知識なく初めてこの駅に、しかも暗くなってから到着したら「これは間違った!」と不安になることは目に見えています。駅前には森の中に入って行くような感じの暗い道がついています。しかも照明が無いので真っ暗です。
でも慣れている人は、この駅で降りて海外旅行用の大きなスーツケースを転がして暗い道を歩いて行く光景があるので、なんだか不思議な気がするホテルの最寄り駅でした。
駅にある地図に、シュツットガルト アクツェントホテル メーリンガーホフまでの行き方を上書きしてみました。
慣れてしまえば便利に使える駅です。
でも雨の日には道にナメクジがたくさん歩いていますから、踏まないように。